コールセンターで派遣会社を利用するメリット・デメリット|派遣の種類を紹介!
コールセンターには繁忙期と閑散期があり、場合によっては人員調整が難しいことも。その問題解決として、人材派遣会社の利用を検討している企業も少なくありません。
この記事では、コールセンターのスタッフ確保のために人材派遣会社を利用するメリットとデメリットを詳しく解説します。また人材派遣会社を利用する際の注意点も分かるので、利用を検討中の企業担当者様は参考にしてください。
目次
- コールセンターで人材派遣を利用するメリット
- 短期・長期など柔軟に配置できる
- 採用や雇用のコストを削減できる
- 即戦力を獲得できる
- コールセンターで人材派遣を利用するデメリット
- ミスマッチが起こる可能性がある
- 派遣料が必要になる
- 重大な仕事は任せにくい
- 有期雇用派遣のメリット・デメリット
- 無期雇用派遣のメリット・デメリット
- 紹介予定派遣のメリット・デメリット
人材派遣会社を利用するメリット・デメリット
コールセンターでは、繁忙期や産休などで人材が不足することがあります。スタッフの補充のためにおこなう雇用の種類は大きく分けて次の3種類です。
【雇用の種類】
- 派遣スタッフ:雇用主は派遣会社。必要な人材を派遣してもらう(間接雇用)
- 正社員:自社で募集採用をおこなう(直接雇用)
- パート・アルバイト:自社で募集採用をおこなう(直接雇用)
雇用の種類 | 派遣スタッフ | 正社員 | アルバイト・パート |
---|---|---|---|
雇用形態 | 間接雇用 | 直接雇用 | 直接雇用 |
雇用主 | 派遣会社 | 自社 | 自社 |
給料 | 時給・日給 | 月給 | 時給・日給 |
契約期間 | 主に有期 | 無期 | 有期 |
メリット | ・短期長期(31日
超から最大3年間) で柔軟に配置可能 ・採用や雇用のコスト削減 ・即戦力の獲得 |
・必要な人材をじっくり選べる
・責任者として育成できる |
・コストが安い
・繁忙期だけ増員可能 |
デメリット | ・ミスマッチの可能性
・派遣料がかかる ・責任ある仕事は任せにくい |
・採用・雇用にコストがかかる
・閑散期も人件費がかかる |
・スキルアップが困難
・責任ある仕事は任せられない |
それぞれメリット・デメリットがありますが、ここでは人材派遣に焦点を当てて詳しく見ていきましょう。
コールセンターで人材派遣を利用するメリット
コールセンターで人材派遣会社を利用するメリットは次の3つです。正社員やアルバイト・パートなどの直接雇用と比較して、特筆すべき点をまとめました。
【コールセンターで人材派遣を利用するメリット】
|
順に見ていきましょう。
短期・長期など柔軟に配置できる
人材派遣会社を利用すると、必要な時に必要な人員を柔軟に(31日超から最大3年間)確保できます。正社員の場合、一度雇用契約を結ぶと、年間通じて雇い続けることが前提となります。一方パート・アルバイトの場合、短期や長期の配置を調整できますが、曜日や時間帯など細かな条件でのシフト管理の負担が少なくありません。
その点、人材派遣ではシフト管理を含む人員の配置を柔軟に行えます。クリスマスやバレンタインなどの季節のイベントや物販のキャンペーン期間中では、制限はあるものの一時的な増員が不可欠です。派遣受け入れ期間も最短で31日から3年までと選択でき、繁忙期と閑散期の人員調整が容易です。
採用や雇用のコストを削減できる
派遣社員の採用や雇用は、人材派遣会社が行います。企業側は、採用にかかわるコストを負担をする必要はなく、大幅な経費削減が可能です。
自社雇用でないため、正社員とは違い雇用保険加入手続きなども必要なく、面倒な給与計算や手続きに関する業務コストもかかりません。
即戦力を獲得できる
正社員やパート・アルバイトの場合は、すべての研修や教育を自社でおこなう必要があります。一方、コールセンターなどのオフィスワークに特化した派遣会社を利用すれば、すでに研修や教育を完了した人材の派遣が期待できます。研修や教育の手間も省け、社員のリソースも確保できるでしょう。
コールセンターで人材派遣を利用するデメリット
コールセンターで人材派遣を利用する場合、次のようなデメリットを考慮したうえで人材派遣を利用するか検討しましょう。
【コールセンターで人材派遣を利用するデメリット】
|
気になる項目をチェックしてみましょう。
ミスマッチが起こる可能性がある
派遣では、希望している人員と派遣された人材とが合っていないといったミスマッチが起こりがちです。正社員やパート・アルバイトの採用とは違い、選考面接などをおこなうのは派遣会社です。
面接に立ち会って自社に合うような人材を直接選ぶことはできません。またコールセンター業務には、向き不向きもあります。即戦力を期待していたのに、教育されていない、もしくはスキルや経験が全くない人材が派遣されてくる可能性もあるので注意しましょう。
派遣料が必要になる
派遣社員を活用する場合には派遣会社に派遣料金を支払うことになります。特に直接雇用であるパート・アルバイトと比べると、時間当たりのコストがかなり高いと感じるでしょう。
派遣会社へ支払う派遣料金の内訳としては、派遣社員の賃金に加え、次のような料金がプラスされています。
- 手数料(マージン)
- 人材募集費用
- 社会保険料
- 有給休暇費用
正社員を雇う年間コストと比べると、派遣社員の方が割安ですが。パート・アルバイトと比べると割高です。内訳としては賃金約80%・派遣料約20%程度で、社会保険料などとといった諸経費多くを占めます。
重大な仕事は任せにくい
派遣社員の雇用主は派遣会社です。派遣契約した業務内容以外の仕事を任せることはできません。業務内容の変化に柔軟に対応してもらう、まとめ役になってもらうなど正社員であれば可能なことも派遣社員では契約違反となってしまいます。配置転換などもできず、優秀な人材でも重要な仕事を任せられません。
人材派遣の種類
人材派遣のなかでも種類が3つに分かれています。コールセンターへの派遣が不可の契約もあるので注意しましょう。
【人材派遣の種類】
- 有期雇用派遣:最長で3年までの制限がある
- 無期雇用派遣:期間に制限がない
- 紹介予定雇用派遣:直接雇用が前提の派遣
以上の3つを次のように表にまとめました。
派遣の種類 | 有期雇用派遣 | 無期雇用派遣 | 紹介予定
雇用派遣 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
日雇派遣 | 短期派遣 | 長期派遣 | |||||
派遣期間 | 30日以内 | 31日~3ヶ月 | 3ヶ月~3年 | 無期
(3年~も可) |
6ヶ月
もしくは直接雇用へ切り替え |
||
派遣先での雇用可能性 | なし | なし | なし | なし | あり | ||
給料 | 主に時給 | 月給・時給 | 主に時給 | ||||
コールセンターへの派遣 | 不可
例外条件に 当てはまる人は可能) |
可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
有期雇用派遣は短期・長期と期間を選べます。日雇派遣と呼ばれる形態もありますが、原則禁止されています。最長でも雇用期間は3年で、賃金は主に時給契約です。それに対して無期雇用派遣は月給の場合もあります。
一方、紹介予定雇用派遣は直接雇用を前提にした派遣です。6ヶ月を期限に派遣され、直接雇用に切り替えるかを決定しますが、派遣スタッフが雇用を断ることも可能です。
有期雇用派遣のメリット・デメリット
有期雇用派遣は、あらかじめ企業へ派遣される期間が決められた契約を指します。派遣受け入れ期間は最長3年で、期間が終了すると、派遣先企業での業務が終了します(他の派遣労働者であれば延長することも可能)。
有期雇用派遣のメリットは次の2点です。
- 必要な時に必要な人材を派遣してもらえる(日雇派遣は原則禁止)
- コスト削減できる
反対にデメリットは次の2点です。
- 優秀な人材でも3年を超えて受け入れられない
- 人員の交代が激しく、その都度受け入れ手続きが必要
有期雇用派遣は、繁忙期だけ人員を補充したい場合に適しています(日雇派遣は原則禁止)。ただし31日~3ヶ月の短期雇用であれば、業務に慣れたころに契約が終了となり、業務効率が悪くなる可能性もあります。
こんな企業におすすめ
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無期雇用派遣のメリット・デメリット
無期雇用派遣は、雇用期限を設定していない契約形態です。雇用契約を人材派遣会社と結んでいることは有期と変わりありません。
無期雇用派遣のメリットは次のとおりです。
- 優秀な人材が多い
- 長期の受け入れができる
反対にデメリットは次のとおりです。
- 派遣料金が高い傾向がある
- 長期で働いてくれるとは限らない
無期雇用派遣は、優秀な人材に長期で働いてもらいたい場合に適しています。ただし同じ仕事内容でも無期雇用派遣の方が人件費が高くなります。また無期雇用派遣だからと長期で働いてくれるとは限りません。諸事情により派遣終了することもあるので注意が必要です。
こんな企業におすすめ
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紹介予定派遣のメリット・デメリット
紹介予定派遣は、直接雇用が前提の派遣契約です。6ヶ月以内に雇用するかを見極めます。
メリットは次のとおりです。
- 適性を見てから正式雇用を決定できる
- 求人採用の手間やコストをカットできる
- 雇用後のミスマッチを減らせる
デメリットは次のとおりです。
- 候補者が限られる
- 辞退される場合がある
優秀な人材を一定期間を設けて雇用検討できるのが紹介予定派遣のメリットです。また求人や採用に関する手間を大幅にカットできます。
派遣される人選は派遣会社によるものですが、選考をすることができます。ただしオファーをしても断られる場合もあるので、手間だけかかって結局採用できなかったといったケースも想定しておかなければいけません。
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派遣会社でコールセンタースタッフを採用する時の注意点
派遣会社を利用してコールセンタースタッフを確保する場合、特に気を付けなければいけないのが受け入れ期間です。30日以内の派遣契約は日雇い派遣と呼ばれていますが、労働者派遣法で禁止されています。短期で人員を補充したい場合でも、最低1ヶ月以上の契約が必要です。
そのため、コールセンターで一時的に人材が必要になった場合は、短期の人材紹介サービスを活用しましょう。どれくらいの期間、どのような人をターゲットとするのかをあらかじめ考えたうえで、人材紹介会社に依頼するようにしましょう。
まとめ
コールセンターの人材確保は、正社員やパート・アルバイトよりも人材派遣会社を利用する方がメリットが多いと考えられます。ただし派遣にも契約期間や異なる契約種類があり、自社に適した人員確保のためには、どの契約方法がいいかを見定める必要がありそうです。
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