人材派遣の紹介料(手数料)の相場と仕組み|払わないとどうなるかも解説
人材派遣の派遣料相場は派遣の形態によって変わり、職種の専門性でも差があります。派遣会社を利用する際には手数料の相場を把握し、納得のいくサービスを選ぶことが重要です。そこで、こちらでは人材派遣における派遣料について紹介します。人材派遣の費用について詳しく知りたいときに役立つ情報を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
- 一般派遣の相場
- 紹介予定派遣の相場
- Q.人材派遣の紹介料(手数料)は違法?
人材派遣の相場
派遣会社から派遣労働者を受け入れる場合、派遣料金を派遣会社に支払う必要があります。派遣料は、一般派遣の場合と紹介予定派遣の場合で相場が異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
なお、2012年に行われた労働者派遣法の改正で、派遣料の割合の水準を定めた「マージン率」の公表が義務となりました。ここでは一般的な派遣料の相場を詳しく解説しますので、費用の目安をつけるための参考にしてください。
一般派遣の相場
一般派遣とは、派遣先の企業で一定期間だけ働くことであり、多くの派遣社員はこの働き方を取り入れています。この場合、派遣料の割合は20〜30%が相場です。
派遣料が高いと損をした気分になるかもしれませんが、その分だけスキルの高い派遣社員を受け入れられることに繋がります。どのレベルの派遣社員を求めているのか、よく考えたうえで各社を確認することが大切です。
紹介予定派遣の相場
紹介予定派遣とは、契約期間終了後に派遣社員と派遣先企業の間で合意を確認したうえで、派遣から直接雇用に移ることを前提とした契約形態です。この場合、派遣料の割合は15〜30%が相場であり、派遣期間の長さが派遣料に影響を及ぼします。
紹介予定派遣では、直接雇用が決まるまでに最長6ヶ月の派遣期間を設けるのが原則です。派遣料の割合は、派遣期間が短いほど上がり、6ヶ月に近づくほど下がります。
派遣期間中に、派遣先企業が支払う派遣料金には、派遣会社が負担する社会保険料や教育訓練費などの手数料を含むのが基本です。派遣期間が短期間で終了すると、派遣会社は残りの期間分の手数料を得られなくなるため、不足分を補うために高い派遣料の割合水準が設定されています。
人材派遣の派遣料(手数料)の仕組み
派遣先企業は、派遣料金として派遣社員への給料+手数料を支払います。例えば、派遣料金が1日あたり1万円で手数料の率が20%である場合は、8,000円は給料として派遣社員に渡り、2,000円は手数料となるのが基本的な仕組みです。
なお、派遣料金に含まれる手数料の一般的な内訳は以下の通りです。
- 営業利益:約1%
- 有給休暇費用:約4%
- 社会保険料:約11%
- 諸経費:約14%
参考:一般社団法人 日本人材派遣協会「派遣社員の賃金と派遣料金」
内訳を見てみると手数料における営業利益の率は低く、社会保険料や諸経費が大半を占めていることがわかります。派遣料金1万円で手数料率が20%の場合、派遣会社が得る営業利益は100円ほどになるでしょう。
人材派遣における派遣料(手数料)の決め方
手数料は、各派遣会社の判断によって定めるのが基本です。しかし、法律によりマージン率の公表が義務付けられているため、相場より高すぎる手数料だと派遣先企業から選ばれる可能性が低くなります。一方で、手数料を低くすれば利益を得られなくなるため、慎重な判断が欠かせません。
そのため、派遣会社は一般的な相場を把握したうえで平均的な手数料を決めます。なお、手数料の基準は職種によってバラつきがあり、一般事務など専門的なスキルを必要としない職種は低め、IT系など専門性の高い職種は高めになることが多いです。
人材派遣の派遣料(手数料)が発生するタイミング
派遣料は、派遣社員が就業を開始したタイミングで発生します。前述の通り、派遣料には派遣社員への給料とあわせて手数料も含まれているため、手数料を別途支払う必要はありません。
人材派遣の紹介料(手数料)に関するよくある質問
紹介料に関しては、疑問に感じることもあるのではないでしょうか。ここからはよくある質問と回答を紹介しますので、役立ててみてください。
Q.人材派遣の紹介料(手数料)は違法?
- 人材紹介の免許を取得していない派遣会社は人材の紹介ができず、紹介料の支払いも法律で認められていないため違法です。なお、派遣会社の多くは起業時に人材紹介の免許も取得していることが多いので、免許を持っているのであれば違法にはならないでしょう。紹介料を請求されたときは、免許の有無を確認するのがおすすめです。
まとめ
一般派遣と紹介予定派遣で派遣料の相場は異なり、職種の専門性によってもバラつきがあります。派遣料に含まれるマージン率については公表が義務付けられていますので、あらかじめ相場を確認したうえで妥当な額であるか確認することが大切です。自社が求める派遣社員のレベルと派遣料のバランスが取れている派遣会社を選ぶように意識しましょう。
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