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日々紹介とは?仕組みやメリット、日雇い派遣との違いを解説

日々紹介とは?仕組みやメリット、日雇い派遣との違いを解説

30日以内の雇用契約でもアルバイトやパートを紹介してもらえる、日々紹介というサービスをご存知でしょうか。よく日雇い派遣と混同されていますが、雇用形態の違いから違法にならない人材紹介の1つです。

本記事では、日々紹介の仕組みと日雇い派遣との違いや、企業が日々紹介を利用する際のメリット・デメリットについて紹介していきます。日々紹介のよくある質問についても、併せて参考にしてみてください。

目次

日々紹介とは

- 日々紹介の仕組み

- 日々紹介と日雇い派遣の違い

日々紹介のメリット

日々紹介のデメリット

日々紹介がよく利用されている業種

企業が日々紹介を利用する際の流れ

企業が日々紹介を利用する際の注意点

日々紹介に関するよくある質問

- Q.日々紹介は違法?

- Q.日々紹介も源泉徴収票の発行が必要?

まとめ

日々紹介とは

日々紹介とは

日々紹介(ひびしょうかい)とは、30日以内で雇用できる求職者を紹介してもらう人材紹介の略称です。日々紹介は派遣会サービスなども提供する人材サービスの会社が主に提供するサービスですが、求職者は紹介先企業に直接雇用されるため、派遣とは異なります。

次項では日々紹介の仕組みと、よく混同される日雇い派遣との違いについて確認していきましょう。

日々紹介の仕組み

日々紹介は、求人募集中の企業が派遣会社を通して、求職中の人を紹介してもらう仕組みです。派遣会社はあくまでも「人材を紹介している」立場のため、求職者との直接的な雇用関係はありません。

また、日々紹介の求人は1日や単発などの仕事が多く、未経験者でも活躍しやすい内容です。例えば、急に時間ができたときだけ働き、日払いで給与をもらうような働き方もあります。

もちろん、派遣会社は無料で人材紹介しているわけではありません。紹介先企業から手数料を受け取ることで利益を得ています。

日々紹介と日雇い派遣の違い

日雇い派遣と日々紹介はよく混同されますが、派遣会社との雇用関係の有無により大きく異なります。日雇い派遣は派遣会社に雇用され、実際に働く企業へ派遣される契約です。

また雇用主が派遣会社のため、給与は派遣先の企業ではなく派遣会社から支払われます。一方で、日々紹介の場合は雇用主が紹介先の企業のため、給与支払いや源泉徴収票の発行義務が生じるのは紹介先の企業です。

さらに、日雇い派遣は2012年に行われた労働者派遣法の改正により、以下の例外を除き原則禁止されています。「働き先企業に直接雇用されることで、労働者がよりよい環境・待遇で働けるように」ということが法改正の意図です。

【日雇い派遣できる条件】

  • 60歳以上の者
  • 雇用保険の適用を受けない学生(いわゆる「昼間学生」)
  • 副業として従事する者(生業収入が500万円以上の者に限る。)
  • 主たる生計者以外の者(世帯収入が500万円以上の者に限る。)

日々紹介のメリット

日々紹介のメリット

日々紹介のメリットは以下のとおりです。

  • 派遣会社に支払うコストが削減できる
  • 申込者に制限がないため安定して単発や1日単位のアルバイト・パートを雇用できる

人材派遣にかかる料金には一定の消費税が発生しますが、直接雇用することで紹介手数料しか

かからないため、消費税の削減が期待できます。また、1日単位の求人を出し続けて広告費をかけるより、派遣会社に申し込んでおくだけで手の空いている求職者を紹介してもらえるため効率的です。

さらに、日雇い派遣のような求職者に対する制限がないため、多くの求職者の中から安定して大量のアルバイトやパートを雇用できます。また1日ごとに人件費を調整したい企業などでも、日々紹介のサービスはメリットに感じる面が多く魅力的です。

日々紹介のデメリット

日々紹介のデメリット

日々紹介のデメリットは以下のとおりです。

  • 労働条件通知書・雇用契約書の発行・労働者名簿など諸手続きが増える
  • 日々紹介で雇用した人数分の給与計算と源泉徴収票発行義務が増える

日々紹介を利用することで求人費用の削減が見込まれる一方で、直接雇用することで諸手続きが増えて企業の負担になってしまう可能性もあります。例えば、一般のアルバイトを雇用した場合と同様に、労働条件通知書や雇用契約書、労働者名簿などの作成が必要です。また当然ですが、給与計算と給与の振り込み、源泉徴収票作成などの業務も増えます。

ただし、上記のような諸手続きを代行するサービスを提供している派遣会社を利用すれば、事務作業の負担軽減も可能です。事務処理する人手も足りないという人は、ぜひ代行サービスを提供している派遣会社に相談してください。

日々紹介がよく利用されている業種

日々紹介がよく利用されている業種

日々紹介の性質上、未経験者でも働けるような単純作業かつ、大量の人手が必要な業種で多く利用されています。また、季節によって繁忙期が異なるような業種にも人気です。具体的には、以下のような業種が主に日々紹介を利用しています。

【日々紹介がよく利用されている業種】

  • 物流・倉庫・製造系
  • イベント系
  • 引っ越し系
  • 販売・接客系
  • 清掃・リゾート施設系
  • オフィス・軽作業系 など

新年度や夏季冬季休暇などに忙しくなる引っ越し業は繁忙期の反面、稼ぎ時でもあるため少しでも多くの人手がほしい時期です。またイベント業であれば、一度に50人近くの人材を確保したいような場合にも対応できます。

企業が日々紹介を利用する際の流れ

企業が日々紹介を利用する際の流れ

  1. 日々紹介サービスを提供している企業に問い合わせ
  2. 営業担当者から折り返しの連絡を待つ
  3. 自社の課題をヒアリング
  4. 契約の諸手続き
  5. 日々紹介サービスの利用開始

日々紹介サービスを利用する流れは提供している企業によって異なりますが、多くの場合は日々紹介について電話もしくはメールで問い合わせます。先方の営業担当者から折り返しの連絡を受け、提供している日々紹介について概要説明を聞きましょう。

次に、実際に提供している日々紹介の内容が、自社が求めている内容と合致しているかヒアリングします。もし複数の企業で悩んでいる場合には、丁寧にヒアリングしてくれる企業を選んでみてはいかがでしょうか。

ヒアリングを終えて、サービス内容にも納得できた場合には、契約の手続きに進みます。実際の契約の流れは、契約先の企業により異なるため、不安な方は問い合わせの際に聞いてみてください。

無事に契約が結ばれたあと、企業によっては専用のログインページのURLやパスワードが配布されます。今後のサービス利用時に必要な情報になるため、大切に保管しておきましょう。

 

 

企業が日々紹介を利用する際の注意点

企業が日々紹介を利用する際の注意点

日々紹介は日雇い派遣と違い、企業が直接雇用することで事務処理が大幅に増えます。人事や労務の手続きを処理する人材が、新たに必要になる可能性も考慮しておきましょう。もし事務処理の人材を追加する余裕がない場合には、以下のような代行サービスを提供している企業に相談してみてください。

【日々紹介と同時に依頼できる主な代行サービス】

  • 給与計算代行サービス
  • 年末調整代行サービス
  • マイナンバー管理代行サービス
  • バックオフィス業務代行サービス
  • アルバイトスタッフ採用代行サービス
  • 労務・雇用・アルバイト管理代行サービス など

かゆいところに手が届くサービスを提供している企業に依頼できると、事務処理を担当している従業員の負担を軽減できます。ただし、日々紹介を利用して大量のアルバイトやパートを雇用する際、負担がかかるのは企業側だけではありません。

代表的な代行サービスである「給与計算」をアウトソーシングするメリットやデメリット、外注先の選び方などを以下の記事で詳しく解説しています。こちらもぜひご覧ください。

「給与計算アウトソーシングの比較ポイント|メリット・デメリットや料金相場も」

例えば、求職者が紹介先企業の現場へ出勤してから「予定よりも仕事量が多くないため帰ってほしい」といわれてしまうトラブルも実際に発生しています。このようなトラブルを起こさないためにも、求職者側のデメリットにも配慮して判断することが大切です。

日々紹介に関するよくある質問

日々紹介に関するよくある質問

次項では、日々紹介についてよくある質問を紹介していきます。疑問点があれば参考にしてみてください。

Q.日々紹介は違法?

A.「日々紹介」は違法ではありません。労働者派遣法で禁止されているのは、例外に該当しない日雇い派遣です。日々紹介では直接企業に雇用されるため、雇用形態は一般的なアルバイト・パートと同じになります。

Q.日々紹介も源泉徴収票の発行が必要?

A.雇用主は源泉徴収票の発行について、書面もしくは電子交付が義務付けられています。就労者から源泉徴収票の発行を催促された場合、速やかに対応してください。もし源泉徴収票を発行せず、就労者が「源泉徴収票不交付の届出書」を所轄税務署に提出した場合、税務署から税務指導が入るため注意しておきましょう。

まとめ

急な人材調整が必要な場合や、短期間で大量の人手がほしい場合に重宝する日々紹介は、企業側にも求職者側にも魅力的なサービスです。ただし、直接雇用することで増える人事や労務処理の負担を、上手に分散させる方法を考えたうえで利用するようにしましょう。

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