ホテル清掃の仕事内容|向いている人材や外注のメリット・デメリットを解説
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、私たちの生活は大きく変化しました。常にマスクを着ける生活を強いられ、旅行はもちろん外出も自粛しなければならない期間が長く続いたことは記憶に新しいところです。しかし、そんな状況も徐々に解消されてきており、以前ほどではないにせよ旅行に出かける人の数も増えてきました。それに伴いホテルの業務を再開したり、新たに開業したりするホテルも増えてきています。
そんなホテルが増えてくると必要になるのが、ホテルの清掃スタッフです。大きなホテルともなれば、それだけ多くの清掃スタッフが必要になります。清掃スタッフをホテルで直接雇用するか、派遣会社に外注するかで悩んでいる担当者もいらっしゃるに違いありません。そこでここでは、ホテル清掃の仕事内容や向いている人材の特徴、外注した場合のメリット・デメリットなどについてご紹介します。
目次
- 客室清掃
- ベッドメイキング
- 備品管理
ホテル清掃の仕事内容とは
一口に清掃の仕事といっても、清掃する場所によってその仕事内容は変わってきます。例えば、ハウスクリーニングとビル清掃の仕事では、部屋などを掃除してきれいにするという意味では同じですが、作業の内容まで同じというわけではありません。特にホテル清掃の仕事は、他の清掃の仕事と比べるとやや特殊な仕事内容です。ここでは、そんなホテル清掃の仕事内容について詳しくご紹介します。
客室清掃
ホテル清掃の仕事において最も基本的な業務といえるのが、この客室清掃です。まずは客室清掃の一般的な流れからご紹介します。
・お客様の不在を確認
ホテルの客室清掃は、基本的にチェックアウト手続きを終えたお客様の部屋から行います。つまり清掃を行う部屋は、お客様がいないことが前提となるわけです。スタッフは清掃を行う部屋に関する指示を当然受けているはずですが、伝達ミスがあった場合に備えて、自分自身で入室前にドアをノックするなどお客様の不在を確認する必要があります。
・ドア周りの清掃
お客様の不在を確認して入室したら、まずはドア周りの清掃から始めます。ホテルの部屋は基本的にドアを開けてすぐのところにスリッパやハンガーなどが用意されているため、それらを整えて最初の状態に戻す作業です。このときスリッパやハンガーに汚れやゴミの付着がないかを確認するだけでなく、ドア周りの汚れやゴミも確認して清掃します。
・部屋の換気
ドア周りの清掃を終えたら、次に行うのは部屋の換気です。部屋の窓やバスルームのドアを開け、バスルームの換気扇も付けて部屋中の換気を行います。このとき、同時にバスルームにあるタオル類の回収も忘れてはなりません。
・ゴミの回収
部屋の換気を行いつつ、次に行うのは部屋のゴミの回収です。このとき、ゴミ箱の中身や室内に落ちているゴミを回収するのと合わせてお客様の忘れ物がないかどうかも同時に確認します。
・ベッドメイキング
一通りゴミの回収を終えたら、次の仕事はベッドメイキングです。ベッドメイキングの内容に関してはホテル清掃の中でも少し特殊な仕事であり、重要な仕事のひとつでもあるため、後ほど詳しくご紹介します。
・バスルームの清掃
ベッドメイキングを終えたら、続いてはバスルームの清掃を行います。バスルームの清掃は、ホテル清掃の中で最も手間のかかる仕事のひとつです。トイレや洗面化粧台、鏡はもちろん、浴槽やシャワーカーテンなどの汚れを確認し、水洗いします。洗い終えたら、乾いたタオルで丁寧に拭くことになりますが、その際水滴を残さないようきれいに拭き取るのがポイントです。その後、タオルやシャンプー、歯ブラシなどを補充し、髪の毛などが落ちていないか確認します。トイレットペーパーを三角に折っておくのもポイントです。
・部屋全体の清掃
ここまで終えたら最後は部屋全体の清掃です。まずは室内にあるテレビや電話などの備品を拭き、所定の位置に戻します。その後、部屋の奥から入口にかけて掃除機をかけながら、清掃し忘れたところがないか、お客様の忘れ物がないかなどを再度確認して清掃終了です。
ベッドメイキング
上述したようにベッドメイキングは、ホテルの客室清掃の中でも少し特殊な仕事です。ベッドメイキングとは、シーツや枕カバーなどを新しいものに取り替えてベッドをきちんと整え、寝具をはじめベッドの周辺を快適な状態に保つことをいいます。ここでは、一般的なベッドメイキングのやり方について詳しくご紹介します。
・シーツや枕カバーなどの回収と取り替え
まずはシーツや枕カバーなどを回収します。その際、ベッドにお客様の忘れ物がないかを同時に確認するのがポイントです。使用済みのシーツや枕カバーなどを回収したら、マットレスに新しいシーツをかけ、ベッドフレームに折り込みます。このとき、シーツのシワを伸ばすようにピンと張った状態で折り込むのがポイントです。その後、枕に新しいカバーをかけて所定の位置に配置します。
・掛け布団カバーの回収と取り替え
続いて掛け布団カバーを回収し、新しいカバーに取り替えます。このときのポイントもシーツや枕カバーを取り替える際と同様です。
・シワを伸ばしてベッドスローをかける
最後は掛け布団のシワを伸ばして、ベッドスローをかければベッドメイキングが完了します。
ベッドメイキングにおける重要なポイントは、シーツはもちろん枕カバーや掛け布団に至るまでシワのない状態に整えることです。ベッドメイキングは、そのホテルの印象をも左右する重要なポイントだといっても過言ではありません。シワのない状態に整えるというちょっとしたひと手間で、ベッドメイキングの仕上がりは格段によくなります。また、シーツや掛け布団を左右均等に配置すると見た目の印象もよくなるため、こちらも大切なポイントのひとつです。
備品管理
備品の管理についても、ホテル清掃における仕事のひとつです。備品管理とは、タオルや歯ブラシ、シャンプーといったアメニティ用品の交換や補充をしたり、トイレットペーパーなどトイレ用の備品をチェックしたりして最初の状態に戻します。また、お客様が使用した湯吞みやお皿などの食器類の交換や、今ある食器類に汚れや破損がないか確認するのも備品管理の仕事です。
アメニティ用品の不足や食器類の汚れや破損は、クレームの原因にもなりかねないのでしっかりと補充や管理を行う必要があります。
派遣会社とホテル直接雇用のスタッフによる業務の違い
ホテル清掃のスタッフを確保する方法は、大きく分けて2つあります。ひとつは派遣会社へ清掃スタッフを外注する方法で、もうひとつはホテルで清掃スタッフを直接雇用する方法、いわゆる内製です。ここでは、外注する場合と内製する場合の違いについてご紹介します。
・外注する場合
派遣会社に清掃スタッフを派遣してもらうというのが、外注による清掃スタッフ確保の方法です。派遣会社が登録しているスタッフの中から適任者を見つけてくれるので、ホテル側に人材を探す手間はありません。また、一定レベル以上の清掃スキルを持った人材を派遣してもらえるのも外注の特徴です。ただ、派遣会社に外注する場合は派遣会社に派遣料金を支払う必要があるため、その分コストは高くなります。
・内製する場合
ホテルで直接雇用するというのが、内製による清掃スタッフ確保の方法です。この場合は募集をかけて応募してくるのを待たなければなりません。また、必ずしも一定レベル以上の清掃スキルを持った人材が応募してくるとは限らないため、状況によっては適性のありそうな人材を採用して一から育てなければならない可能性もあります。ただ、外注する場合と違って紹介会社に支払う手数料が発生しないので、コストを抑えることは可能です。
ホテル清掃が向いている人材の特徴
上述したように清掃スタッフを内製する場合は、採用担当者が応募してきた人材の清掃に対する適性を見極めなければなりません。そこで、ここではホテル清掃に向いている人材の特徴についてご紹介します。
・効率的に仕事をこなせる人
ホテルの客室清掃という仕事は、お客様が使用した客室を元通りのきれいな部屋に戻すという仕事で、とても効率化しやすい仕事でもあるのです。また、作業できる時間が限られていることからも、効率的に仕事をこなすことが求められます。合理的で効率的な考え方ができる人に向いており、自分の作業スタイルを確立できれば迅速な作業が可能です。
・細やかな気配りができる人
ホテルの仕事は、おもてなしの心が大切です。それは客室清掃においても同様で、お客様をもてなす際に不可欠な細やかな気配りができる人は、客室清掃もしっかり丁寧に行ってくれるためこの仕事に向いています。細かいところにまで目が行き届く人なら、常に客室を美しく保つことができるでしょう。
・ルーチンワークが得意な人
ホテルの客室清掃という仕事は、同じ作業の繰り返しです。そのため単調な作業が苦手な人は、すぐに飽きてしまいます。その点、ルーチンワークが得意な人なら、同じ作業であっても黙々とこなしてくれるはずです。この仕事はルーチンワークが得意な人に向いているため、採用すれば長期間勤めてくれることも期待できます。
・きれい好きな人
きれい好きな人は、自分の家も常にきれいな状態を保っており、掃除が苦にならないという人が多いです。こういう人は汚い空間が許せないという性格なので、ホテルの客室も自分の家と同じようにきれいに清掃してくれます。
ホテル清掃スタッフを外注するメリット
続いてはホテルの清掃スタッフを外注するメリットについてご紹介します。外注した場合の大きなメリットといえるのが、清掃スキルの高い人材を確保できるという点です。派遣会社に清掃スキルの高い人材の手配を依頼すれば、質の高い人材をスピーディーに確保できます。
自社スタッフで客室清掃の業務をまかなうことになると、その分他の業務に充てる時間が減ってしまうため、非効率的です。清掃スタッフを外注すれば、自社スタッフの負担を軽減できるだけでなく、清掃以外の業務に集中できるため、ホテルサービス全体の質を高められます。ただし、清掃スタッフに対して指導教育を行う必要はあるため注意してください。
ホテル清掃スタッフを外注するデメリット
まずはホテルの清掃スタッフを外注するメリットからご紹介しましたが、外注することにデメリットがないわけではありません。ここからはホテルの清掃スタッフを外注するデメリットについてご紹介します。
清掃スタッフを外注する最大のデメリットといえるのが、コストがかかる点です。外注先にもよりますが、自社スタッフで清掃するよりもコストがかかってしまうのは間違いありません。しかし費用対効果を考えた場合、自社スタッフの負担を軽減できてホテルサービス全体の質を高められるのであれば、必要なコストだと言えます。
ホテル清掃を外注スタッフに全て任せてしまうと、ホテルスタッフの美化意識が育たなくなる恐れがあるため注意が必要です。外注スタッフに任せてしまうことで、汚れに対して無頓着になってしまうため、美化意識を高めるようなスタッフ教育を行うなどの配慮が必要になります。
まとめ
今回はホテル清掃の仕事内容や向いている人材の特徴、外注した場合のメリット・デメリットなどについてご紹介しました。ホテル清掃の仕事は、他の清掃業務とは少し違ったある意味特殊な業務です。それ故に自社スタッフで清掃業務をまかなうことは、スタッフの大きな負担になりかねません。しかしホテル清掃のスタッフを外注すれば、自社スタッフの負担軽減と同時にホテルサービス全体の質向上も期待できます。ホテルの清掃スタッフを外注するなら、フルキャストがおすすめです。フルキャストにはホテル清掃の業務に対応できる人材がそろっており、質の高い人材をスピーディーに手配できます。
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