飲食店の人材派遣にかかる費用の相場はいくら？おすすめの派遣会社と選び方のポイント

飲食店の派遣費用の相場

飲食店の派遣費用の相場は、厚生労働省から毎年発表される「労働者派遣事業報告書の集計結果（速報）」にて確認できます。飲食関係をはじめとして、その他の職種の派遣費用相場については、以下のとおりです。

（参考：厚生労働省「令和2年度 労働者派遣事業報告書の集計結果（速報）」）

※ 「◎」は飲食関連相場

※ 小数点以下は切り捨て

※ すべて税込み表示

飲食関連の職種としては「飲食物調理従事者」「接客・給仕職業従事者」があり、1時間あたりの派遣相場は、1,711～1,781円（税込）となっています。上記の派遣費用相場は、実際に労働者に支払った賃金ではなく、派遣会社への手数料なども含まれて企業が支払った金額です。

しかし上記の派遣費用の相場は、職種という大きな括りの費用相場しかわかりません。一般的な派遣費用としては専門的な知識などが必要になる業種のほうが、派遣費用は高いとされています。細かな業態や業種別の派遣相場は不明のため、目安程度に理解しておくのがよいでしょう。

派遣会社に支払う料金の内訳

派遣会社に支払う料金は、派遣スタッフの賃金と諸経費がかかります。多くの会社で「派遣スタッフの賃金」が70～80%と一番大きな比重を占め、残りの20～30%は諸経費です。諸経費の内容は、人材派遣会社の仲介料や社会保険料などとなります。

一般社団法人日本人材派遣協会が発表した派遣料金の平均内訳は、以下のとおりです。

（参考：一般社団法人　日本人材派遣協会「派遣料金の構造」）

派遣手数料は派遣会社への仲介手数料で、1.2％ともっとも低い割合です。また、社会保険料は事業主負担分として支払う費用であり、内訳は労災保険0.3％・雇用保険0.6％・健康保険およそ4.9％・介護保険およそ0.9％（40歳以上の割合がおよそ67％）です。有給休暇費用については、派遣社員の有給休暇の際に使用される費用となります。

飲食店が派遣会社を活用するメリット・デメリット

人材を派遣してもらう場合、通常雇用とは契約形態や人材確保の方法などがまったく異なります。ここでは飲食店が派遣会社を活用するメリット・デメリットについて、詳しく解説していきましょう。

飲食店の人材確保に派遣会社を使うメリット

人材派遣は、人材を必要とする企業のニーズに合わせて人材を確保できる契約形態です。飲食店が人材確保に派遣会社を使うメリットは、以下の3つが考えられます。

多くの飲食店では、忙しいシーズンや時間帯に波があり、忙しいタイミングは店舗によりまちまちでしょう。人材派遣は、契約時間や期間を自由に設定できる特徴があります。最短31日以上であれば数ヶ月から契約できるので、繁忙期の間だけなどに限定して人員を確保したい場合に、無駄なく労働力の確保が行えるのです。

さらに、派遣会社は飲食業界の経験が豊富な人材を確保している場合があります。各派遣会社の状況にもよりますが、業務経験者など即戦力になるスタッフを希望して手配してもらえる可能性もあるのです。そのため、採用から育成までのコスト削減に期待できます。

また、閑散期に人手 が余ってしまうようなことになりづらく、結果として雇用コストの削減にも期待できます。

飲食店の人材確保に派遣会社を使うデメリット

飲食店のニーズに合わせた労働力を確保できる人材派遣ですが、派遣会社を通じるために生じるデメリットもあります。

人材確保を代行してもらうため、派遣労働者に支払う費用だけでなく派遣手数料が必要です。また、人材を厳選することはできません。派遣会社と雇用契約を結んで店舗に派遣されるため、店舗側が勝手に雇用期間・労働時間などを変更できません。契約後の融通が利かない点は、デメリットとなりうる可能性もあるでしょう。

ただし、自社で雇用をおこなう場合でも、人手を割く分のコストや採用媒体への掲載コストはかかります。そのため、派遣手数料については大きなデメリットにはならず、状況によってはコスト削減にもなり得ます。

人材の厳選ができませんが、希望する人材像に関して希望を伝えることは可能です。丁寧にヒアリングしてくれる派遣会社を選ぶことで、デメリットの解消が期待できるでしょう。

飲食店向け人材派遣会社の選び方

飲食店が派遣会社を利用するメリット・デメリットに鑑みると、以下3つのポイントに留意して人材派遣会社を選ぶのがおすすめです。

【飲食店向けの人材派遣会社の選び方】

• 登録スタッフの数が多い
• 人材手配までのスピードが早い
• フォロー体制が充実している

人材派遣会社の選び方を、くわしく解説していきましょう。

登録スタッフの数が多い

確保している登録スタッフの数が多い人材派遣会社を選ぶようにしましょう。登録スタッフ数が多ければ、飲食店側の幅広いニーズに応じたスタッフを派遣してもらいやすいためです。

飲食業界の中でもレストランや居酒屋・カフェ・バー・パーティー会場などと、店舗の形態もいろいろあります。また、ホールやレジ係・洗い場・調理補助・宅配スタッフなど、店舗によって求めている人材像はまちまちでしょう。

登録スタッフの多い人材派遣会社であれば、店舗側の希望する人材が在籍している可能性が高まります。

人材手配までのスピードが早い

飲食店が人材を欲するのは、急を要する場合があります。人材手配までのスピードが早い人材派遣会社であれば、前日に手配しても急遽スタッフを確保できる場合もあるのです。

スタッフ数に余剰を持たせたシフト組みをすると人件費を圧迫するため、本当に必要な人数だけでシフトを組む飲食店がほとんどでしょう。忘新年会など直前になって急に予約が重なった場合、人員確保ができないと現場のスタッフにはとても負担がかかることとなります。

人材の手配が迅速な会社であれば、事前に忙しくなることがわかっている繁忙期だけでなく、急に退職者が出たなどの場合にも役立てられます。

フォロー体制が充実している

派遣会社を選ぶ際には、フォロー体制まで充実している企業を選ぶようにしましょう。飲食店側が行わなければならない業務が増えるようでは、経営や人事担当者の負担になるためです。以下に当てはまる派遣会社がおすすめです。

• 派遣依頼する際の担当者とのやりとり方法が明確である
• 始めに希望を丁寧にヒアリングしている
• 派遣後の請求管理が簡単である

派遣をお願いしたいときは、飲食店が忙しいタイミングであることが多いでしょう。また、あまりに希望からかけ離れたスタッフでは、来てもらう意味がありません。

これらに対するフォロー体制が整っている企業かつ、派遣終了後の請求管理などの事務作業も簡単に行えると、飲食店側の負担も少なくスムーズな派遣依頼となるでしょう。

大手の派遣会社に依頼する、メリットデメリットを解説しています。こちらの記事もぜひご覧ください。

飲食店におすすめの派遣会社

飲食店向けの人材派遣会社の選び方を考慮したおすすめの派遣会社は、以下の2社です。

• フルキャスト
• ランスタッド

派遣会社の特徴や特化分野・対応地域など、詳しくご紹介します。

フルキャスト

引用：フルキャスト

フルキャストはグループ会社を含めて登録スタッフ数 834万人以上、飲食経験者も多く在籍する派遣会社です。最適な人材をすぐに手配してもらえるため、直近で大口の予約が入った場合などでも人材確保できるのが強みです。

対応地域は全都道府県となっており、全国に209のサービス拠点を構えています。拠点が近くにない地域にも、派遣が可能です。

担当者が飲食店のニーズをヒアリングしたうえで、土日・夕方・深夜のみ、忙しい時期だけの短期派遣から、数か月以上に渡る長期派遣の依頼も対応できます。

フルキャストの特長から、特におすすめの企業・飲食店は以下のとおりです。

経験者が多数在籍。フルキャストホールディングスの、飲食業スタッフの人材派遣・紹介サービスの特徴はこちら。

ランスタッド

引用：ランスタッド

ランスタッドは「すぐ見つかる・必要に応える」をモットーとして、最短24時間で人材を確保できる派遣会社です。時期に合わせて単発・短期など組み合わせが自由であり、特定の曜日のみ依頼するなど、業務量に応じた人員派遣が可能です。

専属のコンサルタントが一貫して対応しているため、ニーズのヒアリングからスタッフの手配までがスムーズなところが魅力です。

ランスタッドの特長から、特におすすめの企業・飲食店は以下のとおりです。

まとめ

飲食店の1時間あたりの派遣相場は、企業が派遣会社に支払う費用で1,700～1,800円前後となっています。ただし、この費用は「飲食物調理従事者」「接客・給仕職業従事者」という職種で分けた際の相場です。ホールやキッチン・食器洗い・受付など、より細かく業種にわけた場合で調査した相場ではないため、目安程度に理解しておくほうがよいでしょう。

飲食の派遣会社を選ぶ際には、自社が求める人材を派遣してもらえるかが重要です。派遣登録者数の多さ・依頼してから派遣までの期間・サポート体制の3点に着目し派遣会社を選ぶのがおすすめです。

人材派遣・人材紹介の「フルキャスト」では、グループ会社を含めて 777万人の登録スタッフからいち早く適切な人材を手配できます。派遣費用など担当者が丁寧にヒアリングし決定しているため、安心して派遣業務の依頼が可能です。飲食店の人手不足に悩んだら、ぜひフルキャストにご相談ください。