梱包作業を改善するコツ3つ|重要性や成功事例についても説明
宅配便の取扱数の増加により、梱包作業の改善に注目が集まっています。「自社の梱包作業を改善したいけれど、方法がわからない」という方も多いでしょう。
そこで、本記事では梱包作業を改善するコツや成功事例を紹介します。また後半では、物流業界の企業であれば避けては通れない人手不足の問題についても説明。解消方法も紹介しているため、「梱包作業の効率を改善したい」「人手不足で一日におこなえる梱包作業量が少ない」という方はぜひ参考にしてください。
目次
- 作業環境を見直す
- 非効率を削減する
- 梱包ロボットを導入する
- 人材紹介・派遣サービスを利用する
- アウトソーシングを活用する
梱包作業を改善する重要性
近年EC市場の規模は拡大しており、宅配便の取扱数も年々増加しています。2022年に国土交通省が発表した調査結果「宅配便等取扱実績」によると、2021年の宅配便の取扱個数は49億5323万個であり、前年より2.4%増加しました。
【宅配便取扱個数の推移】
宅配便取扱個数(百万個) | 対前年度比 | |
---|---|---|
2017年 | 4,251 | – |
2018年 | 4,307 | 101.3 |
2019年 | 4,323 | 100.4 |
2020年 | 4,836 | 111.9 |
2021年 | 4,953 | 102.4 |
国土交通省「宅配便取扱個数の推移」をもとに作成
今後も宅配便の取扱数は増加すると予測され、梱包コストの増加や人手不足の問題は深刻化していくでしょう。企業は梱包コストの削減や人手不足の解消に取り組む必要があり、その解決策のひとつである梱包作業の改善に注目が集まっています。
梱包作業を改善するコツ
梱包作業を改善するコツには、以下のようなものがあります。
- 作業環境を見直す
- 非効率を削減する
- 梱包ロボットを導入する
作業環境の見直しや非効率の削減であれば、追加で費用を発生させずに梱包作業を改善できる場合があります。梱包ロボットの導入には費用がかかるものの、梱包ロボットならではのメリットがあるため、この章でそれぞれの実践メリットを理解しておきましょう。
作業環境を見直す
梱包作業の環境に問題がある場合、作業環境の見直しによって作業効率は大幅に向上します。用具の配置場所を変更するだけでも作業効率が改善される場合があり、あまり費用をかけずに梱包作業を改善できる点が作業環境の見直しの魅力です。
従業員にとって作業しやすい環境を整備するために、作業導線や作業台が適切な状態か確認しましょう。確認する際のポイントには、以下のようなものがあります。
- 作業台と発送場所は遠くないか
- 作業台と資材置き場は遠くないか
- 作業台の高さは適切か
- 作業台の広さは適切か など
非効率を削減する
梱包作業が非効率である場合、梱包する荷物の数が多くなるほど無駄な時間は増加します。限られた人数で多くの荷物を梱包するために、梱包作業を洗い出して無駄な動きがないか確認しましょう。
梱包作業の無駄が見つかれば、無駄を無くすために対策を講じる必要があります。たとえば、従業員が梱包のたびに資材選びに時間をかけている場合、資材選びのマニュアルを作成することで選定時間を削減できます。また、梱包資材の見直しも非効率の削減に効果的です。
梱包ロボットを導入する
梱包ロボットとは、出荷する製品をダンボールなどの箱に詰める作業をおこなうロボットです。スカラ型双腕ロボットやヒト型ロボットが主流となっています。
導入費用はかかるものの、人間よりも早いスピードで作業をおこなえるため、より多くの荷物を一日で梱包することが可能です。また、製品の入れ間違いといった人為的ミスの防止にも効果があり、サービス品質の向上にもつながります。危険な場所での作業や体への負担が大きい業務もロボットでおこなえるため、従業員の安全を確保できる点も魅力です。
梱包作業を改善した事例
これまで梱包作業を改善する方法としていくつか紹介しましたが、人手不足の解消でも梱包作業を改善できる場合があります。どのようなケースか事例を見ていきましょう。
とある企業では、新しい人材を確保しようと採用活動をおこなっていました。しかし、地方であることからなかなか人材が集まらず、採用募集の掲載費ばかりが発生していました。派遣会社を利用して人材を確保しようとしたところ、ひとつの派遣会社では必要な人数を集められず、複数の派遣会社を利用することに。その結果、確認作業が煩雑になったり、作用計画の作成が遅くなったりする問題を抱えてしまいました。
そこで、多くのスタッフを抱える人材派遣サービス「フルキャスト」の利用を決意。地方でも多くの人材を確保することに成功して、複数の派遣会社と契約する必要はなくなりました。就業するスタッフに作業経験者が多く在籍していることから、作業スピードは向上。さらには、複数の派遣会社に対応する管理業務の手間も削減できて、担当者の負担の軽減につながりました。
このように、梱包作業をおこなう従業員の数が少ない場合は、業務の改善以前に人手不足の解消に取り組むことで、作業効率を改善できます。
人手不足も改善すべき課題のひとつ
作業導線が不適切であるなど、作業環境が問題の場合は環境整備や非効率・不要な業務の削減で梱包作業における課題は改善されます。しかし、作業にあたれる人員が足りないことで一日に対応できる業務量が少ない場合は、人手不足の解消によって梱包作業の効率を改善することが重要です。
慢性的に人手が不足している状態が続くと、従業員は有給休暇を取りにくくなるでしょう。ワークライフバランスが崩壊すれば、従業員のモチベーションは低下して、離職につながってしまいます。人手不足が深刻化して対応できる業務量が減れば、事業を縮小しなければならなくなることも。
そのため、目の前の業務に関する課題を改善するだけではなく、人手不足の解消など体制を見直すことも企業が存続するには必要です。
人手不足を改善する方法
企業が人手不足を改善する方法には、以下のような方法があります。
- 人材紹介・派遣サービスを利用する
- アウトソーシングを活用する
人材紹介・派遣サービスとアウトソーシングは混同されやすいサービスであるものの、それぞれ特徴は異なります。利用するメリットを理解したうえで、自社に合う方法はどちらか検討しましょう。
人材紹介・派遣サービスを利用する
人手不足の改善には、人材紹介サービスや人材派遣サービスの利用が効果的です。人材紹介サービスとは企業の依頼に応じて人材を紹介するサービスであり、人材派遣サービスとは雇用関係にある人材を企業に派遣するサービスです。
自社が求める人材を短期間で紹介・派遣してもらえるため、求人広告で採用活動をおこなう場合よりもリードタイムを短縮できます。業務に必要なスキルを習得している人材を紹介・派遣してもらえれば、教育にかかる時間を短縮できる点も魅力です。
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アウトソーシングを活用する
アウトソーシングとは、外部の専門家に業務を依頼できるサービスです。業務は社外でおこなわれるため、自社で作業スペースを確保する必要はありません。また、委託先が保有する高いスキルを自社に取り入れられれば、利用しなくなった後も作業効率は向上するでしょう。
業務が外部で遂行されるため、業務の実態を把握しにくい点がデメリットといえます。業務のブラックボックス化を避けるためにスムーズにやり取りできるアウトソーシング企業を選びましょう。
まとめ
宅配便の取扱数は年々増加しており、今後も増加していくと予測されます。梱包の作業量が増えれば、それに伴い梱包コストも増加するため、すぐにでも業務改善に取り組みましょう。
梱包作業の業務を改善する方法としては、作業環境の見直しや非効率・不要な業務の削減などが挙げられます。しかし、業務内容そのものではなく人手不足が原因で生産性が低い場合は、まず人手不足の解消を優先して解決しましょう。
求人広告を活用して人材を確保する場合、採用に至るまでに多くの時間を要するため、実際に働いてもらうようになるまでは長い道のりです。短期間で梱包作業スタッフの人手不足を解消するのであれば、人材紹介・派遣サービスの活用をおすすめします。
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