梱包作業の改善に成功した事例5つ|実施背景から成果まで解説
梱包作業は、製造業や物流において欠かせない業務のひとつです。しかし、梱包作業に時間がかかってしまっている事業所も少なくないでしょう。改善しようと思ってもどのように改めればいいのかわからないという声もあるかと思います。
今回は、梱包の改善方法と実際に改善できた事例について詳しく紹介します。本記事を参考に、梱包作業の改善をはかってみてください。
目次
- 作業環境の見直しで体の負担を軽減できた事例
- 梱包袋の使用を見直して業務スピードが向上した事例
- 梱包資材の見直しで時間短縮に成功した事例
- 梱包ロボットの導入で労働生産性が2.5倍に改善した事例
- 倉庫レイアウトの見直しで作業時間を短縮した事例
梱包作業を改善する方法
梱包作業は出荷管理の一部で、人の手が入る部分が多い工程でもあります。完全に人の手を離れるのが難しく、それに伴って人為的なミスが発生しやすい工程でもあるのです。
逆に言えば梱包作業の問題点を発見し改善することで、今までかかっていた時間を削減できる可能性がある工程でもあります。具体的な改善方法としては以下の3つです。
- 作業環境を見直す
- 非効率を削減する
- 梱包ロボットを導入する
具体的な課題は現場によって異なるため、一概に説明できるものではありません。自社の梱包作業において何が課題になっているのか、それに対してどの方法が改善策になり得るのかをじっくりと検討しましょう。
梱包作業を改善するコツは、以下記事でも解説しています。ぜひこちらもご覧ください。
梱包作業を改善した事例
梱包作業の改善で大きな成果に結びついた事例がいくつも存在します。本記事では5つのパターンに分けて詳しく解説します。
作業環境の見直しで体の負担を軽減できた事例
とある冷凍食品会社の倉庫では、体の負担を軽減することで梱包作業の改善ができました。1ヶ月の総労働時間が4000時間を超えている状態で、少しでも出荷作業の負担を減らすため、梱包作業の改善に乗り出したのです。
具体的な改善策として作業台の高さを上げるという施策を実施しました。会議用の長机を使用していましたが、労働時間が長くなるにつれ腰痛を訴える労働者もいたようです。結果的に生産効率が落ちてしまっていたことが判明しました。
そこで机の高さを3段階の高さに調整できるように工夫。結果体の負担が少なくなり、改善前と比較して約400時間以上の時間削減に成功しました。
梱包袋の使用を見直して業務スピードが向上した事例
作業環境ではなく、梱包するための袋や箱を見直して業務スピードが向上した事例もあります。とある企業では、梱包するフィルムと取り扱いシールが別体になっており、シールを貼る手間やコストがかかっていました。貼り忘れのリスクもあったため、改善することとなったのです。
改善後はそれまでシールに記載していた取り扱いシールを、梱包フィルムに一緒に印字。シールを貼る手間が無くなった上に貼り間違いや貼り忘れを防止できました。また、シールのコストを削減できたことも大きな成果です。
梱包資材の見直しで時間短縮に成功した事例
梱包資材そのものを見直して時間短縮に成功した事例もあります。改善前までダンボールを使用していたある企業では、底部をテープ止めして箱を組み立てており、この時間を省けないかと広く使用されているA式ケースからボトムロック式のケースへ変更しました。
その結果、テープで底部を固定する必要がなくなり時間短縮に成功。同じ梱包資材でもタイプが異なるものを使用することで大幅な時間短縮につながった事例です。
梱包ロボットの導入で労働生産性が2.5倍に改善した事例
パンの製造を行うある企業では、ロボットを導入したことで労働生産性が2.5倍に改善した事例もあります。
ロボット導入前まで、梱包フィルムに貼り付けるラベルを人が貼り付けるという状況でした。取扱いの製品は56種類あり、23,000個のラベル貼り付けを5人の従業員が9時間かけて行なっているような状況。人為的ミス改善の意味もあり、ロボットの導入を決意しました。
導入後はそれまで5人かかっていた人数を2人まで削減。ラベルの貼り付け作業だけではなく、パン箱の供給や積み上げもロボットで管理できるようになったため、人数を半分以下にしても同じ時間で同じ個数の処理ができるようになったのです。
倉庫レイアウトの見直しで作業時間を短縮した事例
倉庫のレイアウトを見直すと作業時間短縮につながることもあります。とある物流企業では、ピッキングの動線が長く、非常に効率の悪いレイアウトとなっていました。在庫が仕入先別になっていることも問題のひとつと考えられています。
そこでピッキングする場所のレイアウトロケーション管理システムに変更。商品の置き場所がすぐに分かるだけではなく、ピッキング作業の動線が短い順に商品を並び替えることが容易なため、ピッキング時間を大幅に短縮できるのです。
これに付随して、経験年数が長い人にありがちな思い込みでのピッキングミスを防止できるようになりました。
人手不足の解消も取り組むべき課題
ここまで紹介してきた事例は、いずれも素晴らしい成果を生んでいるものの、物流業界が抱える根本的な問題解決には至っていません。昨今の物流業界では人手不足が深刻化しており、この問題の解消も取り組むべき課題のひとつと言われています。
この人手不足を解消した事例がフルキャストにはあります。慢性的な人不足を抱えていたとある印刷業の会社では、梱包した荷物が重く重労働になりがちで、スタッフの定着率が低い状態でした。派遣会社の契約もしていましたが、教育の負担が大きいとして積極的に採用することができていない状態だったのです。
フルキャスト導入後は、短期人材サービスで約200人の働き手を確保。その後の再募集でリピーターの就業率が高くなり、以前懸念していた教育の手間を削減することに成功しました。フルキャストにはリピーター優先マッチングのサービスもあるため、教育コストを気にしている企業にはうってつけです。
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人手不足を解消する方法
人手不足を解消するには、アウトソーシングを活用する方法と、人材派遣や紹介サービスを活用する方法の2通りがあります。
アウトソーシングは外部の企業から人などを調達して、業務を委託することを指します。該当の業務に対してのプロ集団もいるため、うまく活用すれば社内のリソースが加工できる可能性もあるでしょう。但し自社内でノウハウが育たず、業務管理が十分にできないというデメリットもあります。
一方の人材派遣や紹介サービスでは、人材派遣会社から必要な人員を手配してもらうものであるため、業務管理もアウトソーシングより簡単です。必要な期間に必要なスキルを持つ人材を採用できるのも人材派遣や紹介サービスのメリットといえるでしょう。
どちらも一長一短があるため、よく検討した上でアウトソーシングにするのか人材派遣・紹介サービスを活用するのかを判断してください。
まとめ
梱包作業を改善するには、まずどのような問題を抱えているのかを洗い出す必要があります。洗い出した上でのアプローチは様々ですが、根本的な問題として慢性的な人不足があることを忘れてはいけません。
フルキャストは運送業や製造業に多く人材を派遣している実績があり、梱包作業を経験したことのある派遣スタッフも大勢登録しています。希望の条件に合わせて梱包作業の改善に繋がるような人材の派遣が可能です。梱包作業を行う人材の不足を感じているのであれば、ぜひ一度フルキャストにお問い合わせください。
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