小売業とは？現状や店舗形態の種類、人材確保の方法を解説

小売業とは

小売業とは、消費者が実際に商品を購入する販売店のことを指します。商品の製造はメーカーが行い、卸売業者を経て小売店へと納品される形式です。消費者は基本的に小売店からものを購入する流れとなります。定義はさまざまですが、小売店は商品を仕入れて一般消費者に販売している業態と考えればいいでしょう。

小売業と卸売業の違い

卸売業との違いは、商品の販売先が事業者か顧客かという点です。卸売業が商品を販売するのは小売店であり、一般消費者に品物を販売することはあまりありません。近年でこそ、卸売業者が小売店形式で販売する手法が出てきていますが、厳密には別物です。

他にも違いはいくつかありますが、詳しい違いは こちらの記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。

小売業の魅力

小売業の 魅力で挙げられるものに、自身のオリジナルの店舗を出店できる点があります。内外装 はもちろんのこと、取り扱いする商品や接客を自分流にできるのが最大の魅力です。

また、お客様が楽しそうに買い物をしている姿を見て、やりがいを感じる小売業者も少なくありません。この傾向は実店舗型の小売業だけではなく、ネットの小売業でも同様なようです。

小売業の現状

魅力が多い小売業ですが、一方で甘くない側面もあります。小売業は大手と競争することになり、価格やサービスで対抗しなければなりません。しかし、価格競争に持ち込んでも大手はスケールメリットを活かした大量仕入れで安売りができる一方、小規模の小売りは利益を削らなければならない面があります。大手小売に対してどのように対抗していくのかが難しいポイントです。

また、経済情勢に伴う消費者の動向に左右されやすいという面もあります。新型コロナウイルス感染拡大に伴って一気に売り上げが落ちた店舗もある一方、一時の流行で流行ったは良いがその後売上が伸び悩んだなどのケースも珍しくありません。

現在の需要が今後も続く保証はどこにもありません。小売業者は常に社会の動きやトレンドを見つめ、生き残れるような施策を講じていく必要があります。

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小売業の店舗形態

ひと口に小売店と言ってもその形態はさまざまです。代表的なものは以下のとおりです。

• ショッピングセンター
• 百貨店
• ホームセンター
• 総合スーパーマーケット
• 大型スーパーマーケット
• コンビニエンスストア
• 専門店
• 無店舗型

同じ小売業のくくりではありますが、それぞれ特徴が異なります。詳しく見てみましょう。

ショッピングセンター

ショッピングセンターは、土地の開発計画に基づいて開発された商業施設です。特徴としてはGMS（General Merchandising System）を中心に、専門店がテナントを借りる形で出展してひとつの販売店を形作っている点です。アミューズメント施設が併設されている場合もあり、基本的には大規模であるという点が共通しています。

テナントごとのショップで働く人は参画している各企業のスタッフになりますが、ショッピングセンターとしては例えばインフォメーションセンターのスタッフや警備員などに人材が必要です。

百貨店

ハイブランド商品を中心に大規模店舗の形態を呈しているのが百貨店です。スーパーマーケットよりも高い価格帯の商品で、顧客の もとへ赴く外商というシステムを採用しているのも特徴です。

インバウンド需要の低下やショッピングセンター、カテゴリーキラーと呼ばれる専門店の進出で苦境に立たされていますが、ほかの小売業にはないハイブランドという強みで、今後どう動くのかが注目されています。

百貨店では受付スタッフや警備員といった人材が必要になるでしょう。

 ホームセンター

大規模な敷地にDIY関連商品や園芸用品などを取り揃えた小売りがホームセンターです。最近では建設や土木の業界で必要な専門的な資材を取り扱うケースも増えており、顧客を獲得しつつあります。

小売店が軒並みダメージを受けたコロナ禍にあって、おうち時間の増加でDIYや家庭菜園の需要が高まり、その存在感を大きくしました。一方でペットなどの生体販売に対して疑問が投げかけられるなどの問題にも直面している状況です。

ホームセンターでは、仕入れや販売、広告販促などの販売支援に人材が必要となります。

総合スーパーマーケット

生鮮食品や日用品以外にも、衣服や文房具、ベビー用品などを扱っているスーパーマーケットを総合スーパーマーケットと言います。

衣食住のすべてを網羅しており、建物も数階建てであるか、ワンフロア当たりの面積が広大な場合がほとんどです。ショッピングセンターとの違いは、中に専門店が存在せず、すべて出店事業者で仕入れ・販売を行っている点です。そのため、仕入れや販売を行うスタッフとして人材が必要となります。

大型スーパーマーケット

生鮮食品や青果 食品、精肉商品を扱うスーパーマーケットを大型スーパーマーケットと言います。必要な商品を顧客自らがかごに取って、最後に精算する方式です。

厳密には売り場面積や商品ラインナップの割合に決まりがありますが、一般的にはワンフロアで展開しているスーパーマーケットの認識です。高頻度の仕入れと高回転で売れていく商品を主軸に販売しています。商品管理や売場づくり、レジ対応などの販売業務に人材が必要です。

コンビニエンスストア

経済産業省の業態分類によると、飲食料品を扱い、売場面積30平方メートル以上250平方メートル未満、営業時間が1日で14時間以上のセルフサービス販売店をコンビニエンスストアと言います。9割以上はフランチャイズ契約の店舗であり、チェーンストア理論によって成り立っています。

仕入れの際は可能な限り最小単位で仕入れている点が、スーパーマーケットとの違いです。広く浅く商品をラインナップすることで、顧客の利便性を高めた小売形態と言えます。基本的にはレジ対応をする販売員として人材が必要になります。

専門店

その名のとおり、ひとつの商品群で店舗を展開しているのが専門店です。アパレルブランドを筆頭に、家具や家電、ペットなどを独立して販売する方式を採用した店舗のことだと考えると良いでしょう。

特定のジャンルのみを扱っているため、ターゲティングが比較的容易という点があります。一方でブランド力に左右される側面も大きく、集客と同時にブランディングにも力を入れる必要があるでしょう。こちらも主に販売業務にあたるスタッフとして人材が必要になります。

無店舗型

近年登場したECサイトなどを総称して無店舗型と呼ばれる小売形態があります。特にアパレルの快進撃はすさまじく、それまで百貨店と密接な関係になっていたものを大きく変えました。

実際の店舗を構える必要がないため固定費が安く、最低1人から店舗経営が可能です。反面、経営方針や特色をきちんと作っておかなければ、増加する同業他社に追い越されてしまう可能性も否定できません。

レジ対応などは不要なものの、集客のための販売促進業務やサイト管理などに人材が必要になります。

小売業が人材確保するための方法

人手不足に悩む企業の多い小売業ですが、人材を確保するにあたっておすすめの方法が人材派遣・紹介サービスの活用です。

小売業が人材派遣・紹介を活用するメリット

小売業が人材派遣・紹介を利用するメリットは以下の通りです。

【人材派遣・紹介を利用するメリット】

• 柔軟な条件で利用しやすい
• 急な依頼にも柔軟に対応してくれる

人材派遣・紹介サービスのメリットは、突発的な依頼でも柔軟に対応してくれる点です。長期にわたって人材を確保するなら正社員を雇用した方が良い場合もありますが、例えば繫忙期のみ人材を補填したいケースに役立ちます。派遣・紹介してもらう人数も細かく調整が効くため、業務の規模を問わず最適な人数を依頼できるのが大きな強みです。

小売業が人材派遣・紹介を活用するときの注意点

一方で、以下のような点に注意しなければなりません。

【人材派遣・紹介を利用するときの注意点】

• 管理者の負担が増える
• 派遣契約の更新には上限がある

人材派遣・紹介の場合、指揮命令権は依頼した側にあるため、派遣社員の管理も全て自社で行う必要があります。そのため、管理者の負担は増えてしまう可能性があり、人数次第では指揮命令者を複数名用意しなくてはいけない可能性も出てくるでしょう。

また、派遣の場合は契約の更新に上限があります。原則3年を上限とする派遣受入期間の制限が設けられており、引き続き同じ職場・部署で雇用継続する場合、正社員・契約社員など、雇用形態を切り替えなくてはいけません。

まとめ

ひと口に小売りと言ってもその業態はさまざまで、それぞれの特徴を有しています。大型店舗の縮小や撤退が心配される一方、無店舗型もライバルが増加したために生き残りに必死な状態です。小売業では人の配置や役割次第で業務を改革できる可能性もあるため、一度人員配置などを見直してみるのも良いかもしれません。

フルキャストでは、小売業をサポートする人材派遣も可能です。実際に接客を行う人員から裏方 で商品を用意する人材まで、幅広く対応できます。少しでも業務を効率化したい、コア業務に力を入れたいが人手が足りないという小売業者の方は、ぜひ一度フルキャストをご検討ください。