派遣社員はWワーク・副業できる?メリットや注意点を解説
働き方の一つとして市民権を得始めた派遣社員。近年大企業の副業解禁などに伴い、派遣社員として働きつつWワークを検討している人も増えてきました。では派遣社員のWワークは認められているのでしょうか。
本記事では派遣社員のWワークに関するルールやメリット・デメリット、Wワークを行う際の注意点を解説します。
目次
- 常用型派遣の場合
- 登録型派遣の場合
- 収入が増える
- スキルや経験を積める
- 確定申告になる可能性が高い
- Wワーク先の雇用形態を確認すること
- 雇用保険・社会保険は1つしか入れない
- Q.Wワークで勤務時間が週40時間を超えたらどうなる?
- Q.派遣社員のWワークはいくらまで稼いでもよい?
- Q.派遣就業している会社を通してWワークはできる?
- Q.派遣就業しながら職業紹介で単発の仕事をした場合もWワークになる?
- Q.派遣社員のWワークはバレる?
- Q.Wワークがバレないようにする方法はある?
派遣社員はWワークできる?
派遣社員のWワークは、派遣会社の就業規則にもよりますが、認められている場合もあります。ただし、雇用形態が常用型派遣なのか登録型派遣なのかによって多少異なる点があることに注意が必要です。それぞれ詳しく見てみましょう。
常用型派遣の場合
常用型派遣とは、派遣元の企業に無期雇用されている状態です。何らかの事情で派遣先の仕事が終了した後の空白期間にも給料が支払われ、派遣元企業の就業規則に従わなければなりません。
つまり、副業などのWワークが契約上認められていなければ、他社で働くことはできないということになります。
なお主な禁止の理由として、本業へなんらかの影響が出るなどが挙げられます。
登録型派遣の場合
登録型派遣とは、派遣元と派遣先の企業で契約を結び、労働者を就業させる形態のことです。フルタイム雇用もありますが、常用型派遣よりも登録型派遣の方がWワークを認めているケースが多いようです。ただし、事前に派遣元へ確認を取っておいた方が、後に禁止だったことが発覚してトラブルに発展するよりもよいでしょう。
万が一、複数箇所から収入を得ている場合、住民税の通知によって別に給与所得があることがわかってしまいます。これがトラブルに繋がる可能性も少なくないため、事前に派遣会社に確認を取っておくようにしてください。
派遣社員がWワークをするメリット
派遣社員がWワークをするメリットは以下の2つです。
- 収入が増える
- スキルや経験を積める
それぞれ詳しく見ていきましょう。
収入が増える
Wワークを始めると働く時間が増えるため、必然的に収入も増えます。新型コロナウイルスの感染拡大などで収入が減ったという人も、Wワークのスタートで効率良く収入を伸ばすことができるかもしれません。
スキルや経験を積める
将来の目標が明確にある、あるいは取得したい資格があるなどで経験を積みたい場合、Wワークをすることでそれらが前進する可能性があります。求められるスキルや経験は仕事の内容によって異なるため一概には言えませんが、通常の派遣業務では獲得できないようなスキルや経験を積むにはうってつけと言えるでしょう。
派遣社員がWワークをするデメリット
メリットがある一方でデメリットがあることも忘れてはいけません。代表的なものは以下の通りです。
- 健康管理に気を使わなければならない
- スケジュール管理を徹底しなければならない
当たり前のことかもしれませんが、Wワークを始めるとそれだけ労働時間が長くなります。また働く量も増えるため、体調を崩さないような健康管理を徹底する必要があるでしょう。スケジュール管理も今まで以上に重要になるため、きちんと管理することが重要です。
派遣社員がWワークを行う際の注意点
派遣社員がWワークを行う際には、以下の3つのポイントに注意が必要です。
- 確定申告が必要になる可能性が高い
- Wワーク先の雇用形態を確認すること
- 雇用保険は1つしか入れない
どんなことに注意すればいいのか、項目ごとに詳しく解説します。
確定申告になる可能性が高い
確定申告とは、前年の1月1日から12月31日までの1年間の所得に対して掛けられる所得税を正しく算出するために申告する書類のことです。例年2月15日から3月15日の間で申告期限が決まっています。
派遣社員がWワークを行った場合、確定申告をしなければならない可能性が出てきます。複数の勤務先から給料を受け取っているため、最終的な住民税や所得税の算出のためにこれらの書類が必要となるためです。
初めてでよくわからない人は、税務署で確定申告相談コーナーで担当者に相談するようにしましょう。自分でできるという人は、e-Taxを活用して申告すると手間が大きく省けます。
Wワーク先の雇用形態を確認すること
Wワーク先の就業条件をきちんと確認しておきましょう。どちらが主たる生計を維持する会社なのかによって、雇用保険の加入や社会保険や年末調整など、どちらの会社で手続きするのかが変わります。。応募する前や面接の際に確認することができるため、事前に確認しておいてください。
雇用保険・社会保険は1つしか入れない
雇用保険は1ヶ所の事業所でしか加入できません。保険加入の条件をクリアしていても、法律上複数加入できないため、どこで保険の適用を受けるかを選択しなければならないのです。
基本的には多くの給料をもらっている事業所で適用してもらうのがベストです。失業給付や労災を受ける際の手当額が大きくなるため、最も収入の多いところで保険に加入するようにしましょう。
派遣社員のWワークに関するよくある質問
ここでは、派遣社員のWワークに関する質問について回答していきます。ぜひ参考にしてください。
Q.Wワークで勤務時間が週40時間を超えたらどうなる?
週40時間の労働時間を超えている場合、副業やWワークが断られる可能性があります。週40時間を超えてしまうとWワークでも割増賃金を支払う必要があり、後から労働契約を締結した事業所が支払わなければなりません。また、原則として後から労働契約を締結した事業所が割増賃金を支払うことになりますが、所定時間を合算しても40時間以内であった場合には、残業させた事業所が割増賃金を支払うことになります。
Q.派遣社員のWワークはいくらまで稼いでもよい?
Wワークにおける収入の上限はありませんが、雇用保険や社会保険の取り扱いがややこしくなってしまう可能性があります。主軸とする仕事を決めたうえで、副収入が本業を超えないようにするなど意識しましょう。なお、労働時間の上限はあり、合算して月100時間や複数月平均80時間を超える間外労働はできません。
Q.派遣就業している会社を通してWワークはできる?
職業紹介事業も行っている事業所の場合、月・水・金曜日の派遣に就業し、土日や空いている日に単発の紹介の仕事へ就業するといった形であれば、同じ事業所を通してWワークは可能です。
Q.派遣就業しながら職業紹介で単発の仕事をした場合もWワークになる?
派遣就業しながら職業紹介で単発の仕事をした場合でもWワークになります。派遣で得た収入と職業紹介での単発の仕事の収入を合算して、確定申告書に記載するようにしてください。
Q.派遣社員のWワークはバレる?
住民税の算出の際にWワークがバレる可能性があります。ただし、派遣会社によっては副業やWワークを認めているケースもあるため、黙って始めるのではなく一度確認をしてから開始するとよいでしょう。
Q.Wワークがバレないようにする方法はある?
Wワークがバレないようにする方法はありません。先述したように、住民税の算出などで派遣会社にWワークがバレてしまう可能性は十分にあります。隠すのではなく、事前に相談してWワークを始めるようにしてください。
まとめ
派遣社員のWワークは就業規則にもよりますが、認められる場合もあります。しかし、中には労働者の体調管理などの側面から禁止している派遣会社もあります。Wワークを始める際は、バレないかどうかを気にするより、そもそもWワークをしても問題がないかを確認するようにしてください。本業に支障をきたすような、無理をした働き方にならないように気を付けることも重要です。
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