外国人派遣会社を利用するメリット・デメリットと注意点|おすすめ5社も紹介
日本人の労働人口減少に伴い、外国人スタッフの受け入れに力を入れる企業が増えている状況です。外国人スタッフを採用する場合、自社で採用活動をしたり求人サイトを利用したりするだけでなく、外国人派遣会社を頼る方法もあります。
この記事では、外国人派遣会社を利用するメリット・デメリットから外国人派遣会社の選び方、おすすめの外国人派遣会社などを紹介します。
目次
- 高い能力の人材を確保できる
- サポート体制が整っている
- 派遣手数料がかかる
- 派遣が禁止されている業種がある
- 派遣形態
- 対応エリア
- 評判・クチコミ
- フルキャストグローバル
- サウンズグッド
- グローバルパワー
- ウィルオブ・ワーク
- ジョブワールド
- 在留資格があるか確認
- 外国人雇用状況の届出を提出
外国人派遣会社を利用するメリット
外国人派遣会社を利用するメリットは、下記のとおりです。
- 高い能力の人材を確保できる
- サポート体制が整っている
メリットを知っておけば、外国人派遣会社を利用する際に安心できます。ここからは、2つのメリットを詳しく解説します。
高い能力の人材を確保できる
外国人派遣会社を利用すると、高い能力を持った人材を確保できます。外国人派遣会社に所属している外国人スタッフは、日本人スタッフよりも就労意欲が高いと言われています。就労意欲が高い分、「短期間で仕事を覚える」「スキルアップに向けて積極的に取り組む」などの特徴を持つ方がほとんどです。
外国人スタッフを採用すると、短期間で戦力になってもらえる人材を確保できるというメリットがあります。特に、将来性のあるスタッフ・ほぼ即戦力として活躍できるスタッフを求めている企業は、外国人派遣会社を利用すると大きなメリットを感じられるでしょう。
サポート体制が整っている
外国人派遣会社では、企業側が外国人スタッフを安心して採用できるようにサポート体制を整えています。具体的には次のようなサポートを行い、企業側が安心できるサービスを提供しています。
- 就労ビザの管理・手続き
- 外国人スタッフと企業間で起きたトラブルのフォロー
- 業務に差し支えのない日本語力を持つ外国人スタッフの提案
外国人派遣会社の多くは、外国人スタッフを採用する際に企業側が抱える悩みをフォローするサポートを充実させています。日本人スタッフ以外の採用に不安を覚える企業は、外国人派遣会社を経由すると安心して外国人スタッフを受け入れられます。
外国人派遣会社を利用するデメリット
外国人派遣会社を利用する際は、メリットだけでなくデメリットも知っておくことが大切です。外国人派遣会社を利用するデメリットとして、下記の項目が挙げられます。
- 派遣手数料がかかる
- 派遣が禁止されている業種がある
デメリットを理解しておけば、外国人派遣会社を利用する際の不安を減らせます。ここでは、デメリットの詳細を解説します。
派遣手数料がかかる
外国人派遣会社を利用する場合、外国人スタッフに支払う給与だけでなく、派遣手数料がかかります。派遣手数料は外国人派遣会社によって差があるものの、外国人スタッフの時給に30%程度上乗せされるのが相場です。
たとえば、年収400万円の外国人スタッフを外国人派遣会社経由で採用する場合は、120万円程度の派遣手数料がかかることになります。
派遣が禁止されている業種がある
外国人派遣会社を利用したとしても、すべての業種に対応できるわけではありません。外国人に限らず、次のような業務への派遣は禁止されています。
- 警備業務
- 建設業務
- 運送業務(港湾)
- 医療関連業務
- 士業関連の業務
- 人事労務にまつわる一部の業務
上記の業種が派遣禁止になっている理由は、法律が絡んでいたり業務が差し支えるのを防いだりするためです。たとえば、建設業務であれば「建設労働者の雇用の改善等に関する法律」や「建設業務有料紹介事業」、「建設業務労働者就業化機会確保事業」などが絡むことから、派遣が禁止されています。
ここで挙げた業務に携われる外国人スタッフは、自社で求人を出す方法でしか採用できません。
外国人派遣会社の選び方
外国人派遣会社を選ぶ際は次の項目に着目しましょう。
- 派遣形態
- 対応エリア
- 評判・クチコミ
自社に適した外国人スタッフを採用したい場合は、上記の項目をチェックすることが不可欠です。以下では、外国人派遣会社の選び方を詳しく紹介します。
派遣形態
外国人派遣会社を選ぶ際は、どのような派遣形態がとられているのかを確認することが重要です。派遣とひと口に言っても、一般的な派遣と紹介予定派遣の2つに分類できます。それぞれの違いは、次のとおりです。
項目 | 一般的な派遣 | 紹介予定派遣 |
---|---|---|
派遣期間 | 最長3年 | 最長6ヶ月 |
就業前の書類選考や面接 | できない | できる |
派遣期間中に直接雇用への切り変え | できない | できる |
直接雇用の明示 | 明示しなくてよい | 明示する必要がある |
一般的な派遣の場合、外国人スタッフは派遣期間終了後にほかの企業へ再び派遣されることが一般的です。しかし、紹介予定派遣で採用した外国人スタッフの場合は、派遣期間終了後に正社員として雇用することが企業側には求められます。紹介予定派遣の派遣期間が短い理由は、派遣期間中を試用期間のような位置付けにしているためです。
企業の状況によって求められる外国人スタッフの雇用形態は異なるため、派遣形態の違いを理解した上で外国人派遣会社を選ぶことが大切です。
対応エリア
外国人派遣会社を選ぶ際は、対応エリアについても調べておきましょう。外国人派遣会社によっては、全国に拠点を構える業者だけでなく、特定のエリアに絞って人材派遣をしている業者もあります。
基本的には、自社が所在するエリアに拠点を持っていない外国人派遣会社へは人材を手配してもらえません。仮に、人材を派遣してもらえたとしても、人材の手配に時間がかかります。
外国人派遣会社を選ぶ際は、対応エリアとあわせて、対応可能な業種もチェックする必要があります。外国人派遣会社のなかには、さまざまな業種に対応できる外国人スタッフを派遣できる業者がある一方で、特定の業界の人材しか派遣できない業者も少なくありません。
評判・クチコミ
外国人派遣会社を選ぶ際は、各社のサイトに記載されている情報と一緒に、評判・クチコミもチェックすることが欠かせません。評判・クチコミでは、外国人派遣会社を実際に利用した企業の生の声を把握できます。
評判・クチコミは、クチコミサイトを利用したり「外国人派遣会社 評判」などと検索したりすると調べられます。実際に利用した企業の声をもとに外国人派遣会社を選べば、自社に合うサービスを提供している業者と出会うことが可能です。
外国人派遣会社のおすすめ5社
日本には、さまざまな外国人派遣会社があります。下記では、そのなかでもおすすめの5社を挙げています。
- フルキャストグローバル
- サウンズグッド
- グローバルパワー
- ウィルオブ・ワーク
- ジョブワールド
ここからは、各外国人派遣会社の特徴を解説します。
フルキャストグローバル
引用:フルキャストグローバル
派遣形態 | 一般的な派遣と紹介予定派遣 |
---|---|
対応エリア | 1都3県 |
登録スタッフの数 | 非公開 |
運営会社 | 株式会社フルキャストグローバル |
公式サイト | https://fullcast-global.co.jp/ |
フルキャストグローバルは、さまざまな業種に対応したスタッフを派遣できる外国人派遣会社です。就労ビザの対応や就労後のコミュニケーションなど、外国人スタッフおよび企業側が抱える悩みを万全にサポートする体制を整えています。
実直な姿勢で仕事に取り組む外国人スタッフが多く在籍しており、「遅刻や欠勤が目立つ」といったトラブル起こりにくく、安定したシフトを組むことが可能です。仕事に対する意欲の高い外国人スタッフを採用したい企業は、フルキャストグローバルがおすすめです。
サウンズグッド
引用:サウンドグッズ
派遣形態 | 一般的な派遣と紹介予定派遣 |
---|---|
対応エリア | 全国 |
登録スタッフの数 | 非公開 |
運営会社 | 株式会社サウンズグッド |
公式サイト | https://www.sounds-good.co.jp/ |
サウンズグッドは、「人と企業を笑顔で繋ぐ。“いいね”と思える仕事探しを。」をコンセプトに掲げている人材派遣会社です。一般的な派遣と紹介予定派遣のどちらも実施しており、自社で求める人材を探しやすいという特徴があります。
サウンズグッドでは外国人スタッフが短期間で即戦力になれるように、派遣先の業務に関する研修を就業前に実施しています。外国人スタッフにかかる教育期間を短縮したい企業は、サウンズグッドを選ぶと満足度が高まるでしょう。
グローバルパワー
引用:グローバルパワー
派遣形態 | 一般的な派遣と紹介予定派遣 |
---|---|
対応エリア | 全国 |
登録スタッフの数 | 非公開 |
運営会社 | 株式会社グローバルパワー |
公式サイト | https://globalpower.co.jp/ |
グローバルパワーは、専門的な技術や知識を持つ外国人スタッフが豊富に在籍している外国人派遣会社です。ビジネスシーンでも通用する日本語を話せる外国人スタッフが多く、営業・事務を任せられる人材を採用できます。
また、ITエンジニアとして活躍できる外国人スタッフも多数在籍しており、開発チームが必要な場面で業務委託チームの編成も可能です。グローバルパワーが派遣する外国人スタッフはスキルレベルが高いため、即戦力となる人材を採用したい企業から人気があります。
ウィルオブ・ワーク
引用:ウィルオブ・ワーク
派遣形態 | 一般的な派遣と紹介予定派遣 |
---|---|
対応エリア | ほぼ全国 |
登録スタッフの数 | 78万人 |
運営会社 | 株式会社ウィルオブ・ワーク |
公式サイト | https://willof-work.co.jp/ |
ウィルオブ・ワークは、小売業への派遣に強い派遣会社です。語学力が高いことはもちろん、自社ブランドに合うビジュアルを持つ外国人スタッフを派遣することが可能です。ウィルオブ・ワークには、外国人観光客の接客を対応できる外国人スタッフが在籍しています。
外国人スタッフと企業が円滑に業務へ取り組めるように、ウィルオブ・ワークでは文化の違いや働き方について配慮した研修を実施しています。小売業の販売シーンで広く活躍できる外国人スタッフを求める企業は、ウィルオブ・ワークの利用がおすすめです。
ジョブワールド
引用:ジョブワールド
派遣形態 | 一般派遣と紹介予定派遣 |
---|---|
対応エリア | 主要都市部がメイン |
登録スタッフの数 | 4,095人 ※2018年6月時点 |
運営会社 | 株式会社リンクスタッフ |
公式サイト | https://www.jobsworld.jp/asia/jp/ |
ジョブワールドは、アジア系のスタッフが多く登録している外国人派遣サービスです。日本で初めて外国人スタッフを介護業界に紹介した人材派遣サービスとして知られています。
ジョブワールドには、日本人だけでなく中国人やミャンマー人、バングラデシュ人などのコンサルタントが在籍しています。アジア出身のコンサルタントがいるため、外国人スタッフと十分なコミュニケーションをとることが可能です。「介護現場で活躍できる外国人スタッフが必要」「外国人スタッフとコミュニケーションを円滑にとりたい」という企業は、ジョブワールドを利用してみましょう。
外国人の派遣スタッフを受け入れるときの注意点
外国人の派遣スタッフを受け入れる際は、次のポイントに注意してください。
- 在留資格があるか確認
- 外国人雇用状況の届出を提出
ここからは、注意点について深く解説します。
在留資格があるか確認
外国人の派遣スタッフを受け入れる際は、在留資格があるかを確認してください。在留資格とは、外国人が日本へ在籍する間、どのような活動ができるのかを示す資格のことです。日本で暮らす外国人は、在留資格で認められている範囲内でのみ活動できます。
たとえば、在留資格で就労が認められていない外国人は、派遣スタッフとして働かせられません。在留資格の範囲は、外国人が保有する在留カードなどに記載されています。もし、就労が認められていない外国人をスタッフとして働かせた場合、不法就労助長罪に問われます。
外国人雇用状況の届出を提出
外国人の派遣スタッフを採用する場合、外国人雇用状況の届出を提出する必要があります。外国人雇用状況の届出は、外国人スタッフを採用するすべての事業主に義務付けられていることです。もし、届出を怠ると、30万円以下の罰金の対象となります。
外国人雇用状況の届出は、雇用保険被保険者資格取得届(様式第2号)もしくは雇用保険被保険者資格喪失届(様式第4号)を事業所施設の住所を管轄するハローワークへ提出することで完了します。提出期限は、外国人スタッフを雇用した翌月の10日までです。
まとめ
外国人派遣会社を利用する際には、高い能力を持つ人材を確保できる、外国人スタッフをフォローしてもらえるなどのメリットがあります。一方で、派遣手数料がかかったり派遣してもらえない業種があったりする点は、外国人派遣会社を利用するデメリットです。
外国人派遣会社を選ぶ際は派遣形態だけでなく、対応エリアや評判・クチコミを加味することが大切です。実際に外国人スタッフを採用するときは在留資格を確認した上で、外国人雇用状況の届出を提出するなどの手続きを済ませましょう。
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