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交通量調査員とは?業務内容や依頼する調査会社の選び方を解説

交通量調査員とは?業務内容や依頼する調査会社の選び方を解説

交通量調査員とは、道の交通量を調査している調査員のことを指します。見かけたことはあるけれど、具体的に何をしているのか、何のために調査をしているのか不思議に思った人は多いかもしれません。

この記事では、交通量調査員に関して、その仕事内容や目的を解説します。

目次

交通量調査員とは

- そもそも交通量調査の目的とは

- 交通量調査員の業務内容

交通量調査はどこに依頼すればいい?

交通量調査を依頼する調査会社の選び方

- 多くの実績があるか

- 適切な料金設定か

- 問い合わせ対応に柔軟か

- 納期が間に合うか

交通量調査員の仕事は廃止される?

まとめ

交通量調査員とは

交通量調査員と

交通量調査員とは、目的とする道路の交通量を調査する人のことです。ここでいう交通量は、特定の道路、特定の場所における往来の量を指していますが、目的によって車通りであることもあるし、人通りであることもあります。

交通量調査は目的もさまざまで、調査方法も目的によってバラバラです。どんな目的の調査があるか、また交通量調査員の業務内容について解説します。

そもそも交通量調査の目的とは

交通量調査の全般的な目的は、ターゲットとなる道路の交通量を調査し、その結果を何らかの建築計画などに活かすことにあります。

国や地方自治体によって行われる交通量調査は、主に新たな道路建設計画や、既存の道路の維持管理、建設した道路の効果測定などを目的とするものがほとんどです。交通量データを基に、渋滞解消のための道路建設や修理の計画を立てています。

一方、民間企業が交通量調査を依頼する場合、目的はさまざまです。ショッピングモールなどの建設における交通への影響調査、小売店や外食産業の出店計画の検討、広告代理店による広告の視認率調査などが行われています。

交通量調査員の業務内容

交通量調査員の業務内容は、車や歩行者の交通量の調査です。具体的には駅や商業施設で歩行者数を数えたり、どんなルートが使われているのか調査したりして、これらの情報を逐一記録する仕事となります。

 

交通量調査の種類は以下の4つです。

・交通量調査…普通車、軽自動車、大型車、バス、バイクなど、車の種類ごとに数を数えて交通量を調査します

・交差点調査…交差点において、曲がりきれなかった車の数や、車の進行方向、その他目標とする車の数を数えます

・人流調査…歩行者、自転車、性別、年齢層など、指定に沿って人の数を数え、調査します

・高速道路の走行調査…高速道路を実際に走り、指定区間の通行にかかった時間や状況を調査します

交通量調査はどこに依頼すればいい?

交通量調査はどこに依頼すればいい?

交通量調査は、先述のとおり一般の企業でも事業拡大などを目的に行うことがあります。この場合は、調査会社や、交通量調査を専門としているリサーチ会社に依頼しなければなりません。

 

交通量調査を扱うリサーチ会社などは、インターネットで検索をすることができます。また多くの会社では見積りを出してもらうことも可能です。調査の目的、調査したい地点、調査日数、調査したい時間帯、どのような属性分類で調査をしたいのか、そして道路使用許可が必要かどうか等、条件の面でわかっていることをまとめてから見積り依頼をしてみましょう。

交通量調査を依頼する調査会社の選び方

交通量調査を依頼する調査会社の選び方

交通量調査を行う調査会社の選び方としては、大きく以下の4つを挙げることができます。それぞれについて解説します。

多くの実績があるか

交通量調査には一定のノウハウやスキルが必要です。ホームページに掲載された事業内容や事業沿革を参照し、すでに交通量調査の業界で多くの実績があるかどうかを確認してみましょう。

実際には、ホームページに具体的な実績を掲載しているケースがあるほか、創業年数の長さから実績を推し量ることも可能です。

適切な料金設定か

交通量調査の相場は、依頼する調査内容によってさまざまです。目安となる作業内容と料金をホームページに掲載している会社もあるので、参照してみましょう。

また自社で想定している作業内容を業者に連絡すれば、見積りを出してもらうことができます。特に初めて交通量調査を依頼する場合は複数の業者に見積りを依頼するなどして、料金設定が適切であるかどうかを確認するようおすすめします。

問い合わせ対応に柔軟か

交通量調査は最終的に、交通量に関する報告書を表やグラフで提出してもらい、完了となります。とはいえ作業の前後や、報告書を出してもらった後などに、問い合わせをしたいことが発生するかもしれません。

さまざまな問い合わせに柔軟に対応してもらえるかどうかは、リサーチのための見積りを依頼する段階でどことなくわかるものです。柔軟かつ迅速に問い合わせ対応してくれる会社を選びましょう。

納期が間に合うか

繁忙期は交通量調査員の会社でも人手不足になりがちです。見積りを依頼する際には、納期や工期の確認を必ず行うようにします。

 

交通量調査の繁忙期は、9~11月といわれています。一般の企業ではそれぞれの事情で交通量調査が行われますが、国土交通省でも交通量計測をこの時期に行って統計をとっているため、作業が集中しやすい時期です。したがって秋は特に注意して、早めに業者を手配すると良いでしょう。

交通量調査員の仕事は廃止される?

交通量調査員の仕事は廃止される?

これまで国土交通省では、原則5年に1度の頻度で交通調査員を派遣し「全国道路・街路交通情勢調査」を行っていました。しかし2021年度秋季以降、全国で約7,600カ所の国が担当する調査区間について、人手による観測がすでに廃止されています。

交通量調査員の派遣廃止を支えたのが、ICTの発達です。ICTを利用しAIによって交通量を観測すれば、今後は期間を定めることなく交通量の常時観測体制を構築することができます。こうした業務の高度化と、効率化を目指して開始されたのが、国が担当する区間のAI観測です。

したがって交通量調査の動向としては、今後も徐々に交通調査員ではなく、AIによる調査に移行する可能性が高いでしょう。国土交通省がこれまで行ってきた「全国道路・街路交通情勢調査」における調査区間は約44,000区間ありましたが、ICT環境の整備に伴い、人が派遣される現場は減少していくと考えられます。

まとめ

交通量調査員

交通量調査員の仕事は、道路の交通量を調査することです。調査の目的や内容はさまざまで、国土交通省による統計調査や道路整備、一般企業による出店前の人流調査などに利用されてきました。

 

交通量調査を行いたいときは、交通量調査を専門とするリサーチ会社などに依頼するのが一般的です。ただし近年はICTが進化しているため、国土交通省でも交通量調査員を使わずにAI技術による交通量調査を実施するなど、交通量調査員の仕事には変化が現れてきています。ICTの進化・普及は今後も拡大が想定されるため、交通量調査の現場も引き続き変わっていく可能性が高いでしょう。

 

交通量調査は一般企業にとっても、出店の場所や業態を考慮するための重要な情報です。将来的な動向をチェックしつつ、有用なデータとしてぜひ活用していってください。

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