英語ができる特定技能外国人を雇用したい!アジアで英語力が高いのはどの国?
日本の人手不足は年々深刻化しており、とくに深刻といわれている12の職種において2019年4月より外国人の労働者就労が可能となりました。喉から手が出るほど人手が欲しい企業が多いのが実情です。英語力が高い人手が欲しいけれど、どの国の人の能力が高いのか知りたい人事担当者の方もいるでしょう。英語力が高い特定技能外国人を雇用すると、さまざまなメリットがあります。
この記事では、特定技能外国人を雇うメリットと英語が話せる特定技能外国人が多い国を紹介していきます。特定技能外国人の雇用を検討している人事担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
- 多言語対応で顧客の幅が広がる
- 事業のグローバル化につながる
- 社内の良い刺激になる
- 求めるレベルの語学力があるか確認する
- 文化や価値観が日本人と異なる場合がある
- 受け入れ体制を整える必要がある
- フィリピン
- ベトナム
- 中国
- ネパール
- 海外から来日する外国人のケース
- 日本国内に在留している外国人(中期滞留者)のケース
特定技能制度とは?
特定技能制度とは、人材確保が困難とされる産業における人手不足解消のために設けられた制度です。新しい在留資格として「特定技能」が創設され、特定技能を必要とする事業所は特定技能資格を持つ外国人を雇用できます。
特定技能資格には「特定技能1号」と「特定技能2号」の2つの種類があります。特定技能1号とは、特定産業分野において相当程度の知識や経験を必要とされる業務に従事する外国人向けの在留資格です。一方、特定技能2号とは、特定産業分野において熟練した技能を求められる業務に従事する外国人向けの在留資格です。
特定技能外国人に関して詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
「特定技能外国人とは|特定技能1号と2号の違いは?制度を正しく理解しよう」
特定技能外国人が従事できる業務
特定技能外国人が従事できる業務は、以下の12種類です。
- 介護
- ビルクリーニング
- 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業
- 建設
- 造船・船用工業
- 自動車整備
- 航空
- 宿泊
- 農業
- 漁業
- 飲食品製造業
- 外食業
特定技能外国人の受け入れを検討する際は、受け入れたいと考えているポジションにスキルや経験が当てはまるか確認しておくことが必要です。
なお、特定技能外国人よりも技能実習生のほうが多くの業務に就くことが可能です。特定技能外国人が就業できる業種に自社が含まれていない場合は、技能実習生の受け入れも検討してみましょう。
特定技能外国人と技能実習生の違いを詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
「特定技能外国人と技能実習生の違い|受け入れのメリット・デメリットを比較」
アジア圏の英語力ランキング
特定技能の二国間協定を締結している国はフィリピン、カンボジア、ネパール、ミャンマー、モンゴル、スリランカ、インドネシア、ベトナム、インド、マレーシア、ラオス、バングラデシュ、ウズベキスタン、パキスタン、タイ の15ヵ国です。
二国間協定とは、外国人労働者を送り出す国と日本が締結しているルールです。このように二国間協定を結んでいる国はアジア圏が多く、日本から比較的近いため就労しやすいことも理由と考えられます。また、それらの国側でも積極的に人材を育成し送り出すさまざまな取り組みが行われています。語学やITに力を入れている国が多く、世界トップレベルで活躍できる人材も少なくありません。
アジア圏の特定技能外国人は、すぐに業務をこなせる水準である特定技能1号の取得率が高い傾向です。以下に、アジア圏の英語力の高い国順にランキング(2022年版「EF EPI(English Proficiency Index)英語能力指数」より引用)しています。
- シンガポール
- フィリピン
- マレーシア
- 香港特別行政区
- 韓国
- インド
- ベトナム
- 中国
- ネパール
- バングラデシュ
やはり英語が話せるイメージの強い国が実際に英語力の高い順となりました。
英語の話せる特定技能外国人を雇うメリット
英語が話せる特定技能外国人を雇用すると結果的に会社にとって良い効果が生まれます。以下に、英語が話せる特定技能外国人を雇うメリット3つを紹介していきます。
- 多言語対応で顧客の幅が広がる
- 事業のグローバル化につながる
- 社内の良い刺激になる
多言語対応で顧客の幅が広がる
特定技能外国人は、高い日本語や英語力があり数ヶ国語以上話せることも多いです。業績によっては海外の顧客対応や通訳、海外の業界マーケティングなど多方面での活躍が期待できます。
特定技能外国人が、社内に新しい風を吹かせるような社内の雰囲気や方針を変化させるきっかけとなることもあるでしょう。また、母国や世界的な規模の知識や技術を取り入れられ、世界の顧客のニーズに答えられる事業展開も期待できます。
加えて英語が話せる特定技能外国人は若い層が多いため、即戦力となる若い人材も確保できます。
事業のグローバル化につながる
日本とは違う文化や思考、経験を持っている外国人を雇用することで思ってもみないアイデアが生まれ事業拡大やグローバル化につながります。高い日本語と英語力に加えて、専門知識や業務経験が豊富なため即戦力になります。また、海外にツテがあると、現地での交渉や事業計画の手続きなどがスムーズに行なえ、海外進出が比較的容易に狙えるでしょう。
社内の良い刺激になる
外国人の方が積極的に議論やアイデアを出す傾向にあり、社内のコミュニケーションが活発化し、良い刺激になります。社員同士での意見の効果やコミュニケーションがよりスムーズになり、新たなアイデアが生まれる可能性があります。また社内での会話を英語で統一し、意識を高めるきっかけにもなるでしょう。更にはダイバーシティに取り組んでいる企業として外部にアピールできるため、企業のイメージアップにもつながります。
英語が話せる特定技能外国人を雇う際の注意点
- 求めるレベルの語学力があるか確認する
- 文化や価値観が日本人と異なる場合がある
- 受け入れ体制を整える必要がある
求めるレベルの語学力があるか確認する
文化や価値観が日本人と異なる場合がある
受け入れ体制を整える必要がある
- 外国人と結ぶ雇用契約(特定技能雇用契約)が適切であること
- 受入れ機関自体が適切であること
- 外国人を支援する体制があること
- 外国人を支援する計画が適切であること
英語の話せる特定技能外国人が多い国
英語の話せる特定技能外国人が多い4つの国の人の特徴と雇用するメリットを紹介していきます。
- フィリピン
- ベトナム
- 中国
- ネパール
フィリピン
フィリピンの公用語はおもにタガログ語と英語です。幼稚園から英語の授業があり、一般的な教育課程を終えていれば高い英語力が身についています。フィリピン人は陽気な性格でフレンドリーかつ積極的でホスピタリティーが高い人が多い傾向にあります。
初対面の人にもフレンドリーかつ丁寧に接するので、社内や顧客に対しても良い印象を与えるでしょう。外国人顧客対応や通訳などネイティブレベルの語学力で幅広い活躍が期待できます。ただし、フィリピン人を雇用するときには、 POEA (フィリピン海外雇用庁 )認定の現地エージェントと契約しPOLO (フィリピン海外労働局)の許可が必要です。他のアジア圏の雇用体系と違うので注意しましょう。
ベトナム
ベトナム人は向上心が高く真面目で仕事熱心、責任感が強く穏やかで日本人と似た気質を持っています。小学校から語学教育を取り入れており、小学校入学前から英語を習わせる家庭も多いです。そのため 英語力が高い傾向にあります。国が IT教育に力を入れており、若くて優秀な IT 技術者 が多いため注目されている国でもあります。
勉強や仕事熱心で向上心が高いため、社内の意識が高まり業績アップや新しいアイデアを生み出すことにつながるでしょう。技能期間が終了しても日本にのこって働きたい人が多い ため、優秀な人材を長期的に確保できます。
中国
中国人は意欲的で向上心のある人が多く、 上下関係をそれほど重視しないフレンドリーな気質です。日本人よりプライベートを重視し、個人での仕事の成果を発揮することが多い傾向です。小学校低学年から語学教育に力を入れており、中国人の大学生の8割は英語が話せるといわれています。
中国の人口は、2023年現在、日本の人口の約11倍で、若い層がより良い仕事を求め日本の就労を希望しています。若くて優秀な人材を多く確保できるでしょう。また、中国進出 のきっかけとなる基盤づくりができるため、大きなビジネスチャンスを生む可能性があります。
ネパール
ネパール人は意欲的で規律正しく、ひかえめで助け合いの精神があるおおらかな気質です。とくに英語教育に力を入れており、私立小学校では9割が英語での授業を行っています。加えて多民族・多言語国家なため、英語とネパール語を話せる割合が多いです。若い層の人口が多く、優秀な人材確保が期待できます。
仕事への意欲が高くコミュニケーションが得意なので、外国人相手の商談や通訳などで活躍できるでしょう。人懐っこいためすぐに社内にとけこめます。素直な性格なのでしっかり教えるとスムーズに仕事ができるでしょう。
特定技能外国人が就労開始するまでの流れ
特定技能外国人が就労開始するまでの流れは、海外から来日する場合とすでに日本国内に在留している場合とで異なります。それぞれのケースにおいて流れを説明します。
海外から来日する外国人のケース
海外から来日し、特定技能の在留資格で働く場合は、以下の流れに沿って手続きを進めて行きます。
- 技能水準や日本語水準の試験を受ける(技能実習2号の場合は不要。また、技能実習1号であっても、(技能実習2号を良好に修了した場合は免除)
- 求人募集に申込み、民間の職業紹介業者による求職のあっせんを受ける
- 受け入れ機関と雇用契約を締結する
- 在留資格認定証明書交付申請をおこなう
- 地方出入国在留管理局の審査を受ける
- 在留資格認定証明書が交付される
- 受け入れ機関が在留資格認定証明書を在外公館に提出する
- 在外公館の審査を経て、査証が発給される
- 在留カードが交付され、入国
- 受入れ機関で就労開始
日本国内に在留している外国人(中期滞留者)のケース
すでに日本国内に在留している外国人が、在留資格を特定技能に変更して仕事に就く場合は、以下の流れに沿って手続きを進めて行きます。
- 技能水準や日本語水準の試験を受ける(技能実習2号の場合は不要。また、技能実習1号であっても、技能実習2号を良好に修了した場合は免除
- 求人募集に申込み、ハローワークや民間の職業紹介業者による求職のあっせんを受ける
- 受け入れ機関と雇用契約を締結する
- 在留資格変更許可申請をおこなう
- 地方出入国在留管理局の審査を受ける
- 在留資格変更許可を受け、在留カードが交付される
- 受入れ機関で就労開始
まとめ
特定技能外国人の雇用を検討している人事担当者の方は、英語力が高いアジア圏で人材探しをしてみませんか。アジア圏の国の人は、親日家や日本で働きたい意欲が旺盛で優秀な人が多いです。外国人を雇用することで、社内の意識やコミュニケーション力を高められます。
更には海外進出の大きな契機となるでしょう。今回紹介したアジア圏の英語力ランキングを参考に、ぜひ特定技能外国人の雇用を検討してみてください。
人材をお探しの企業様はこちら
1990年の設立以来、
業界をリードする実力をぜひご活用ください。
企業のご担当者専用ダイヤル